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放射線 放射性物質 Q&A 国連放射線影響科学委の報告書の内容は

 国連放射線影響科学委員会(UNSCEAR)は、東京電力福島第一原発事故の健康影響に関する最終報告書で、事故の放射線によるがん発生率への影響は小さく、福島県での明確ながんの増加は「予想していない」と結論付けました。報告書の内容について教えてください。

【回答者】県放射線健康リスク管理アドバイザー長崎大教授 高村昇さん

■過去データを基に原発事故の健康影響などを分析したもの

 UNSCEARは先日、福島第一原発事故の健康への影響に関する最終報告書を公表しました。この報告書は、世界の80人を超える専門家が福島第一原発事故による被ばくの状況やその影響を分析したもので、これまで行われてきた被ばく線量の測定や推定などを基に、広島・長崎の原爆やチェルノブイリ原発事故など過去の原子力災害による健康影響などのデータを勘案して行われたものです。
 その結果、UNSCEARはこれまでのところ、福島県下では事故による被ばくの影響で死亡したり、深刻な病気になったりした事案は報告されておらず、今後、がんの発生率に明確な変化が表れ、被ばくによるがんが増加することも予想されないと結論付けています。
 ただ、UNSCEARは、放射性物質の影響を受けやすいとされる子どもたちについては、実際の危険性は低いものの、甲状腺がんのリスクが増加する可能性が理論的にはあり得るとして、今後の状況を見守る必要があるとしています。
 現在、福島県では県民健康調査が継続されており、甲状腺調査については平成26年度から本格検査(2回目の検査)が順次行われています。本格検査では、これまで対象となっていなかった平成23年4月2日から24年4月1日までに生まれた子どもも対象となります。県民健康調査以外にも県は現在、地域、職域などで種々の健診(検診)などを実施していますので、それらの機会を通じ、定期的に健康状態をチェックしていくことをお勧めます。

カテゴリー:放射線・放射性物質Q&A

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