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政府、交付金を創設 中間貯蔵受け入れ前提 井上副大臣、大熊・双葉両町長らと会談

中間貯蔵施設建設をめぐり、新たな交付金制度などを説明する井上副大臣(左)

 東京電力福島第一原発事故で発生した除染廃棄物を搬入する中間貯蔵施設をめぐり、井上信治環境副大臣は25日、県庁で大熊、双葉両町長、内堀雅雄副知事と会談し、地域振興に向けた自由度の高い交付金を創設する方針を示した。建設用地の貸借の可能性を探る考えも伝え、住民説明会を開くようあらためて要請した。両町長は、町議会の了承を条件に住民説明会の開催に同意した。

■住民説明会の開催同意

 佐藤雄平知事が今年3月、政府に再回答を求めた地域振興策の具体案などについて、井上副大臣が新たな提案を示した。
 新たな交付金創設は、地元の中間貯蔵施設建設受け入れが前提となる。施設整備による影響を緩和する事業や生活再建策を実施するため、極めて自由度の高い交付金とするという。交付金の規模や交付の継続年数、対象とする地域については、建設受け入れ判断の時期までに県や地元と協議して決める。
 県外での最終処分の法制化については、政府内の調整を早急に進め、法制化の具体的な方針を地元に示すとした。政府はこれまで、建設受け入れの環境が整わなければ法制化に着手しない姿勢を崩さなかった。
 建設用地については、大熊、双葉両町にまたがる福島第一原発周辺の約16平方キロを国有化するとしてきたが、要望の強い貸借を含めた幅広い選択肢から検討する方針に転換した。
 会談は冒頭以外、非公開で行われた。会談終了後、具体化を求めていた地域振興策や建設用地の扱いなどについて、渡辺利綱大熊町長は「進展があった」、伊沢史朗双葉町長は「一歩前進した」と語った。両町長は「住民説明会開催と、建設受け入れは別問題」とした上で、町議会全員協議会で了承を得られれば、住民説明会の開催に応じる考えを示した。
 内堀副知事は会談後、記者団に「知事が政府に求めてきた具体策の提示が見られ、住民説明会に至るベースができた」と話した。
 政府は3月、建設候補地を大熊、双葉両町に集約する新たな施設配置案を県と双葉郡の町村に提示したが、地域振興策や県外最終処分の法制化について具体案を示さなかった。建設用地の貸借契約も拒否したため、県が再回答を求めていた。

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