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今を生きる 働く女性の目線 復興へ思い届け 共働き・一人親家庭支援 米「サミット」23日参加

ホワイトハウス・サミットに参加する灘山さん。働く女性としてスクールカウンセラーの活動を報告する

■郡山のスクールカウンセラー 灘山仁美さん 45

 米国ワシントンDCで23日に開かれるオバマ大統領主催の「共働き・一人親家庭に関するホワイトハウス・サミット」に郡山市のスクールカウンセラー灘山(なだやま)仁美さん(45)が参加する。米国政府が日本から招待する5人に選ばれた。東日本大震災、東京電力福島第一原発事故に伴う避難者や、子どもの放射線の影響に悩む保護者らに寄り添ってきた体験などを踏まえ、働く女性の立場で本県復興への思いを伝える。

■大統領 来日機に招待

 サミットへの招待は、今年4月に東京でオバマ大統領が安倍晋三首相と会談した際、女性の社会参加推進に向け発表された。キャロライン・ケネディ駐日米大使に打診された森雅子男女共同参画担当相(参院本県選挙区)が灘山さんを推薦し、米国政府に認められた。他に企業幹部やNPO、マスコミ関係の女性も選ばれた。
 灘山さんは郡山市出身で、尚志高、仙台市の短大を卒業した。英語が堪能で、企業の通訳として海外勤務を経験した。結婚後、平成20年度に郡山市の小中学校のスクールカウンセラーとなり、現在はいわき市の学校も担当している。22年には福島民報の民報サロンの執筆をした。
 約20年前、米国で私立高の日本語教師をしていた時、現地でスクールカウンセラーの活動に出会った。子どもの話に耳を傾け、悩みを解きほぐす姿に感動した。学校が嫌いだった昔の自分を思い出した。こんなカウンセラーが身近にいてくれていたら気持ちが楽になれたかも-。帰国後、子育てをしながら大学の通信課程で福祉心理を学び、認定心理士の資格を取得した。
 学校では児童・生徒だけでなく、保護者、教員の相談に応じている。原発事故で浜通りから避難している児童・生徒もいる。環境への順応が早い子どもに比べ、その親の悩みは深い。避難者以外でも子どもへの放射線の影響などを心配して精神的に疲れ切った保護者は多い。そうした保護者に少しでも前向きになってもらえたらと願って対応してきた。
 子育てしながらの勤務には家族や周囲の協力が欠かせない。だからこそ一日一日に全力を注ぐ。「みんながそれぞれの立場で復興に向けて頑張っている県内の現状が伝われば」。渡米を前に決意を新たにしている。

※共働き・一人親家庭に関するホワイトハウス・サミット
 23日、ホワイトハウス近くのホテルで開かれる。企業経営者、エコノミスト、労働組合のリーダー、政策立案者、女性の権利擁護団体、一般市民らが一堂に会する。共働き・一人親家庭を支援し、女性の社会参加を促す取り組みについて議論する。日本からの参加者は、翌24日から27日までは米国内で交流プログラムにも臨む予定。

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