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放射線 放射性物質 Q&A 給食の牛乳に放射性物質が含まれていないか心配

 東京電力福島第一原発事故発生後、食品に含まれる放射性物質の問題から、子どもの学校給食が心配です。特に牛乳に放射性物質が含まれているのではないかと心配です。大丈夫でしょうか。

【回答者】県放射線健康リスク管理アドバイザー長崎大教授 高村昇さん

■本県では定期的に調査今年1月も検出されず


 2011年3月の事故直後、牛の原乳から暫定基準値を超える放射性ヨウ素が検出されました。放射性ヨウ素は牛乳に濃縮しやすいことが知られています。1986年のチェルノブイリ原子力発電所事故の後、甲状腺がんが多発したことはよく知られています。
 事故直後、発電所から飛散した放射性物質のうち、特に放射性ヨウ素が水から牧草を介して牛が摂取したことで牛乳に濃縮しました。この汚染された牛乳を特に小児が摂取することで放射性ヨウ素が体内に入り、甲状腺に濃縮することで高い線量の内部被ばくを引き起こし、その後甲状腺がんが増加したと考えられています。ただ、放射性ヨウ素は半減期が短く、現在原乳をはじめとする食品中で検出されることはありません。
 一方、放射性セシウムは野生のキノコやイノシシなどの野生動物に濃縮しやすいことが知られていますが、牛乳には濃縮しないことが分かっています。現在までのところ、基準値を超える放射性セシウム濃度を検出した牛乳は福島県下では報告されていません。また福島県では定期的に、実際に提供された学校給食の1食分丸ごとについて検査を行い、どの程度放射性物質が含まれているか継続して評価していますが、今年1月に行った調査では212食分の検査を行い、放射性セシウムは全てのサンプルにおいて検出されませんでした。
 学校給食は児童の健やかな発育だけでなく、日常生活における食事について正しい理解を深めるためにも大切なものです。今後もモニタリング結果に目を配りながら、安心して食べていただければと思います。

カテゴリー:放射線・放射性物質Q&A

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