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第一原発に新監視室 28年度 廃炉作業を一元管理

 東京電力は18日までに、平成28年度に福島第一原発の廃炉作業を一元的に監視・制御する「新中央監視室」を設置する方針を固めた。現在、原子炉と汚染水の管理を別々の施設で行っているため、重大なトラブル発生時に情報が共有されず迅速な対応が取れないとする指摘が出ていた。施設全体の状況を総合的に把握し、危機管理機能を向上させる。
 福島第一原発の監視・制御機能を移行するイメージは【図】の通り。新中央監視室は、廃炉作業で最も重要な原子炉冷却と汚染水処理を同時に監視・制御する。原子炉建屋への地下水流入を防ぐ凍土遮水壁、地下水バイパスなど汚染水対策の拠点にもなる。設置場所は今後検討する。
 原発事故前まで1~4号機の発電状況などを監視・制御していた中央制御室は現在、室内の放射線量が高く使用できない。そのため、建屋から約200~500メートル離れた免震重要棟の1室で遠隔監視を続けている。一方、増え続ける汚染水の処理設備の監視・制御は事故発生後、整備した水処理制御室(CCR)に配管の開閉弁制御盤などを置いて対応している。
 現在の態勢では、原子炉の核燃料などを冷却している汚染水の循環が滞った場合、監視・制御している施設が異なるため、原子炉内の温度把握を瞬時に行うことができないという課題がある。
 原子力規制庁の担当者は、監視・制御体制が分散している現状について「危機管理に当たる作業員同士の意思の疎通が取れず、トラブル時の対策が遅れる可能性がある」と指摘。作業員が同じ場所でコミュニケーションを取りながら業務に当たれば情報伝達が速くなり、トラブルの原因究明に素早く着手できるとみている。
 ただ、新中央監視室に監視・制御態勢を移行するためには、各種設備の大幅な更新が必要になる。東電福島復興本社広報部は「機能集約に向けて、設備をいかにスムーズに更新できるかが鍵を握る。的確に準備を進めたい」としている。

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