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【被災高齢者施設】 待機者解消が課題 南相馬の特養施設 震災前の倍、500人に

 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故で被災した浜通りを中心とした34高齢者施設のうち、30施設は原発周辺の相双地方にある。このうち11施設が再開できずにいるため、施設に入れない待機者の解消が課題になっている。

■需要に対応できず
 南相馬福祉会が運営する特別養護老人ホーム福寿園(南相馬市原町区)。待機者数は、同市小高区の同ホーム「梅の香」が再開の見通しが立っていないことなどを背景に、震災前の2倍の約500人にまで膨らんでいる。
 県老人福祉施設協議会が相双地方にある9つの特別養護老人ホームの入所待機者数を調査したところ、今月5日現在、合計2208人に上っている。介護職員の不足で需要に対応しきれていないのが現状だという。

■開発許可に時間
 事業再開の見通しが立たないのは、福島第一原発の半径20キロ圏に設定された旧警戒区域にある高齢者施設だけではない。南相馬市原町区の介護老人保健施設ヨッシーランドは、大震災の津波被害で入所者や職員合わせ36人が犠牲になり、1人が行方不明になった。
 施設を運営する慈誠会は、津波による被害で2度と犠牲者を出さないため、新たに8キロほど内陸の山林に施設を造る計画を進めている。だが、開発申請の許可などに時間がかかり、事業再開予定は当初の平成27年度から、28年度にずれ込む見通しとなっている。
 担当者は「28年度再開という目標でさえ、一番肝心な職員の確保に見通しが立てばの話だが」と付け加えた。

カテゴリー:3.11大震災・断面

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