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中間貯蔵運搬「不安」75.3% 本社県民世論調査

 福島民報社は福島テレビと共同で県民世論調査(第8回)を行った。東京電力福島第一原発事故で出た除染廃棄物を保管する中間貯蔵施設が建設された場合、廃棄物運搬の安全面に34・8%が「不安がある」と回答した。「やや不安がある」の40・5%と合わせると75・3%に上り、政府には徹底した安全対策が求められそうだ。
 中間貯蔵施設に放射性物質を含む廃棄物が県内各地から運び込まれる際、安全面で不安を感じるかどうかを聞いた結果は【グラフ(1)】の通り。
 男女別では、「不安がある」は男性32・3%、女性37・1%。「やや不安がある」は男性37・1%、女性43・6%だった。ともに男性より女性の割合が高く、「不安がある」「やや不安がある」を合わせた回答数は女性で8割を超えた。普段の生活で放射線を意識している人ほど、不安を抱く傾向がある。
 「不安はない」としたのは16・0%で、男性が22・8%、女性が9・8%だった。
 環境省は、大熊、双葉両町が建設候補地となっている中間貯蔵施設に搬入する廃棄物の総量を2800万立方メートルと推計している。重量は3500万トンに相当し、10トンダンプを使って3年間で運び終えると仮定した場合、1日約3千台が必要になる。県内の主要道路でダンプの渋滞が発生したり、輸送中の事故で放射性物質が飛散したりする周辺環境への影響が懸念されている。
 同省は輸送に関する基本方針に、沿道の住民の追加被ばく線量を年間1ミリシーベルト以下に抑えるための対策を示した。住宅地から離れている高速道路の優先利用などを検討する。しかし、今のところ輸送の詳細なルートやスケジュールは示されていない。県幹部は「輸送による影響が分からない状態では、県民の不安は解消されない」と具体的な輸送計画の提示を求めていく考えだ。

■施設の管理運営「政府が直接」75.1%
 中間貯蔵施設の管理・運営をどこが行うべきかも聞いた。回答は【グラフ(2)】の通り。政府による直接管理・運営を75・1%が求めた。一方で政府が提案した特殊会社「日本環境安全事業(JESCO)」が行うべきとしたのは11・2%にとどまった。
 JESCOは国が100%出資し、毒性の強いポリ塩化ビフェニール(PCB)の処理や管理、輸送で10年間の実績がある。環境省は、危険物を取り扱う技術や知識が放射性物質を含む廃棄物の管理にも応用できるとみている。しかし、トラブルが生じた場合の責任の所在が曖昧になりかねないとして、中間貯蔵施設の住民説明会でも出席者から「国が管理すべきだ」との意見が寄せられた。
 政府はJESCOの関連法を改正し、同社による施設の管理・運営や、廃棄物の30年以内の県外最終処分を明記する方針を県に伝えている。

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