東日本大震災

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硫酸バリウムに放射線遮蔽効果 いわき技術支援センターが研究成果発表

吉田正尚主任研究員

 県ハイテクプラザいわき技術支援センターは25日、エネルギー性の高いガンマ線の放射線について硫酸バリウムが遮蔽(しゃへい)する効果を持つという研究成果を発表した。安価な硫酸バリウムを使って道路の側溝や住宅の壁などの建築資材に活用できれば県民の安全、安心につながるとみている。センターは今後、民間企業と連携しながら製品化の可能性を探る方針。
 硫酸バリウムはプラスチック製品の着色などに使われる白色顔料。セメントに比べて密度が高く、エックス線造影剤や遮音材などにも活用される。
 センターは東京電力福島第一原発事故に伴い放射性物質が雨水などで流れ、道路の側溝などでの放射線量が高まっている現状を改善しようと研究を開始。放射線量が半分となる場合の物質の厚さを計測したところ、セメントは64.73ミリであるのに対し硫酸バリウムは34.97ミリで、セメントの約2倍の効果があることが判明した。遮蔽効果を高めるために使われている、鉄分を10%含んだセメントの場合は30.06ミリで、硫酸バリウムと同程度の効果が確認された。
 ただ、硫酸バリウムを使った材料は強度が不足する課題がある。25日にいわき市で開かれた県ハイテクプラザいわき技術支援センターの研究成果発表会で成果を発表した吉田正尚主任研究員(47)は「壁の内側の材料などに使えば強度の課題も克服でき、放射線の遮蔽にもつながるのではないか」と製品化に期待を寄せている。

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