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地域振興費を全県に交付 中間貯蔵施設で政府方針

中間貯蔵施設について会談する石原環境相(右手前から3人目)と佐藤知事(左手前から2人目)ら=東京・都道府県会館

 石原伸晃環境相と根本匠復興相(衆院本県2区)は28日、東京電力福島第一原発事故に伴う除染廃棄物を保管する中間貯蔵施設をめぐり、都内で佐藤雄平知事らと会談し、地域振興のための交付金を建設候補地がある大熊、双葉両町の他、全県的に交付する方針を示した。しかし、具体的な交付金額は提示されなかった。佐藤知事は「国との認識に溝がある」と不快感を示し、明確な回答を求めた。
 石原氏と根本氏は交付金について、大熊、双葉両町以外に、県と除染廃棄物の施設への運搬で影響が生じる地域に交付するとした。
 政府が、これまで交付対象として示していたのは、施設立地町のみだった。県は「施設建設は県内の広範囲に影響を及ぼす」として政府方針を見直すよう求めており、今回は政府が県の要請に歩み寄った形だ。
 ただ、環境省の担当者は「(交付範囲は)施設の影響で風評などを被る可能性がある市町村を想定している。現時点で全域が対象になるかは不確定」と、あいまいな態度を示している。
 さらに、会談で佐藤知事は交付金額の規模を具体的に示すよう求めたが、石原氏らは「中間貯蔵施設建設受け入れの是非の判断の時期までに提示する」と譲らなかった。
 こうした政府の対応に、佐藤知事は会談終了後の記者会見で、「原子力災害は全県下に及ぶ災害とあらためて認識してほしい。(原子力政策を進めてきた)国が当事者意識を持って対応すべきだ」と苦言を呈した。
 石原氏は「十分でないという言葉を直接もらった。引き続き調整する」と述べた。

【政府が示した中間貯蔵施設に関する対応のポイント】
一、極めて自由度の高い交付金創設。大熊、双葉両町分と県・その他市町村分を一体的に措置。金額は受け入れ是非の判断時期までに提示する。
一、町の復興に向けた基本的な考えを作成、復興の具体化を進める。
一、地上権設定で用地の賃貸借容認。
一、国の特殊会社「日本環境安全事業」の関連法を改正し、県外最終処分を明記。国と県・町で整備、稼働に関する協定を結ぶ。
一、県と町の受け入れ判断後、地権者向けの説明会で用地補償額のイメージを示す。
一、土地売却後も避難生活中は住民票維持を認める。

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