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放射線 放射性物質 Q&A 長崎や広島の被ばく線量調査の方法は

 福島県は現在、県民健康調査の基本調査で県民の外部被ばく線量を調査していると聞きました。長崎や広島の原爆ではどのようにして被ばく線量を調査したのでしょうか?

【回答者】県放射線健康リスク管理アドバイザー長崎大教授 高村昇さん

■爆心地からの距離とどこにいたかで推定

 県民健康調査による「基本調査」では、問診票を基にした事故後4カ月間の外部被ばく線量の推計を行っています。今年3月31日現在、約48万1000人からの回答を解析した結果、平均すると外部被ばく線量は0.8ミリシーベルト程度であり、99.8%の人が5ミリシーベルト未満であったと推定されています。
 一方、原爆被爆者では、ガンマ線に加えて中性子線による外部被ばくが問題となりました。原爆の場合、爆発した瞬間の外部被ばくが主な被ばく要因となりますから、被ばく線量を推定するためには、原爆が投下された際、爆心地からどのくらいの距離にいたのか、その際にどこにいたのか(外なのか、家屋の中なのかなど)を詳細に知ることが大切です。
 これらの情報を基にして、現在では被爆者一人一人の、しかも臓器別の被ばく線量を推定することが可能になっています。これらの調査の結果、ガンマ線による被ばく線量を推定すると、長崎で爆心地にいた人(外にいた場合)では約32万ミリシーベルト、1キロの距離にいた人では約860ミリシーベルト、2キロでは約140ミリシーベルトであったと考えられます。
 このようにして得られた被ばく線量と被爆者の方で見られた疾患との因果関係を調べることによって、放射線被ばくによる健康影響調査が長年にわたって行われてきたのです。

カテゴリー:放射線・放射性物質Q&A

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