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15日から一般通行可能 6号国道全線 帰還困難区域3年半ぶり規制解除

 浜通りを縦断する6号国道は、15日午前零時に双葉郡内の東京電力福島第一原発事故による帰還困難区域の交通規制が解除され、東日本大震災と原発事故発生から約3年半ぶりに全線で一般車両の通行が可能となる。政府の原子力災害現地対策本部が12日、発表した。物流、住民の交流が活発化し、復興や帰還に弾みがつくと期待される。地元の要請を受け国が除染作業を進め、規制解除の環境を整えた。
 規制が解除されるのは富岡、大熊、双葉3町にまたがる延長約14キロで【地図】の通り。6号国道と常磐自動車道常磐富岡インターチェンジ(IC)を結ぶ富岡町の県道小野・富岡線の1・7キロ区間も通行可能となる。
 防犯のため6号国道から脇道への進入を禁止する。バリケードで入り口を封鎖するが、住民は出入りできる。被ばく防止に向け自動車のみ通行でき、オートバイや自転車、徒歩は認めない。規制解除区間での駐停車を原則禁止し、信号機は黄色点滅とする。
 県と浜通りの各市町などは復興加速に向けて、帰還困難区域内の規制解除を求めてきた。地元の要望を踏まえ、環境省は4月から8月にかけて沿線の除染作業を進め、空間放射線量の低減を図った。同省によると、今回規制が解除される約14キロ区間の除染後の平均線量は毎時3・8マイクロシーベルト。最大値は大熊町の福島第一原発付近の毎時17・3マイクロシーベルトとなっている。県道小野・富岡線は平均毎時2・3マイクロシーベルト。
 政府は震災と原発事故発生直後の平成23年4月、立ち入りが原則禁止された旧警戒区域内の6号国道の交通規制を始めた。その後、避難指示解除準備、居住制限両区域に再編された区間から順次、規制を解除してきた。除染による線量低減を受け、復興支援を目的に帰還困難区域の解除に踏み切った。


■浜通り南北の分断解消

 浜通りは震災と原発事故発生後、6号国道の交通規制区間を挟んで南北に分断されていた。通行許可を得ていない車両がいわき、相馬間を往来するには中通りの国・県道、高速道路などを迂回(うかい)せざるを得ず、移動時間と費用がかさむ状況となっている。
 規制解除によって6号国道一路線での往来が可能となり、物流や観光・交流人口の拡大など復興を後押しする効果が見込まれる。
 原発事故に伴う除染廃棄物を保管する中間貯蔵施設をめぐっては、国が6号国道を主要な運搬ルートの一つに想定している。


■「復興スピード増す」双葉地方町村会長

 6号国道の交通規制解除について、双葉地方町村会長を務める大熊町の渡辺利綱町長は12日、「浜通りの物流や人の移動が大幅に改善され、復興のスピードも増す」との認識を示した。富岡町の宮本皓一町長は「町にとって(規制解除は)最重要課題だった。町民の利便性向上と復旧・復興の加速が期待できる」とした。
 一方、防犯面などの課題も指摘されており、双葉町の伊沢史朗町長は「住民の財産を守る対策をしっかりと講じてほしい」と関係機関に求めた。

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