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放射線 放射性物質 Q&A PETで「慢性甲状腺炎」の疑い。どうすれば

 先日、がんの早期発見を目的に陽電子放射断層撮影(PET)検査を初めて受けました。その結果、がんはなかったのですが、「慢性甲状腺炎」の疑いがあると言われました。今後どのようにすればよいでしょうか。

【回答者】県放射線健康リスク管理アドバイザー長崎大教授 高村昇さん

■医師と今後の検査方針相談し甲状腺ホルモンの異常確認を

 PET検査は、がんの早期発見に極めて高い効果があり、県内のいくつかの医療機関でも導入されています。PET検査で用いる代表的な物質にグルコース(糖)の一種であるFDGという薬剤があります。FDGは活発に代謝を行っている細胞や部位に取り込まれる性質があり、このFDGに放射性物質を付着させた上で注射によって体の中に注入することでがんの部位を同定します。
 一方、FDGはがん細胞以外の活発に代謝を行っている細胞にも取り込まれることがあります。慢性甲状腺炎は特に中年以降の女性によく見られ、甲状腺に対する自己抗体によって起こされる疾患です。
 FDGを用いてPET検査を行うと、慢性甲状腺炎の甲状腺にも取り込まれることがあります。そのため、慢性甲状腺炎の疑いがあると指摘された場合は、もう少し詳しい検査をした方がよい場合があります。慢性甲状腺炎の方の中には、甲状腺ホルモンが低下して、種々の症状を起こすことがあります。検査としては甲状腺の超音波検査に加えて、採血をすることで甲状腺に対する自己抗体の有無や、甲状腺ホルモンの異常がないかをチェックするとよいでしょう。
 慢性甲状腺炎、あるいは甲状腺機能低下症は、適切にフォローアップ、必要に応じた治療(甲状腺ホルモンの内服療法)を行うことで比較的容易にコントロールできます。ですので、まずは医師と相談の上、今後の検査方針を相談されるとよいでしょう。

カテゴリー:放射線・放射性物質Q&A

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