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第一原発1号機プール燃料取り出し2年遅れ

 東京電力福島第一原発の廃炉に向け、政府と東電は30日、1、2号機の作業計画の見直し案をまとめた。1号機は平成29年度前半にも予定していた使用済み核燃料プールからの燃料取り出し開始が2年遅れて31年度前半になる。溶融燃料(燃料デブリ)の回収開始が32年度前半から5年遅れて37年度前半にずれ込む。2号機はプール燃料の取り出しのため建屋上部を解体する方針だ。
 工程を遅らせる見直しは初めてとなる。作業計画の見直し結果を踏まえ、来春に廃炉工程を改定する予定。
 政府と東電は廃炉工程がずれ込む理由について、「カバー解体に向けた作業の着手時期が大幅に遅れたことと、当初想定した燃料取り出しの方法を変更したため」と説明。事故から30~40年とされる廃炉完了までの期間には影響しないとしている。
 廃炉工程の主なスケジュールは【図】の通り。見直し案では、1号機原子炉建屋のカバー解体後にプール燃料取り出し専用のクレーンを設置する。燃料回収後、クレーンを解体し、燃料デブリを取り出すための別の設備を新たに設置する。
 燃料取り出しの設備を別々にし、プール内の損傷燃料などを早期回収することで作業上のリスクを低減できる。さらに燃料デブリ専用の取り出し設備を設けるまでに時間的余裕が生じるため、その間に新たな取り出し技術が開発された場合も対応できるとしている。
 1号機の燃料取り出しは、プール燃料と燃料デブリを取り出す設備の兼用を想定し工程を立てていた。東電は当初、25年度中に作業に着手する予定だった。しかし、3号機のがれき撤去作業中に放射性物質を含んだ粉じんが大量に飛散した問題が発覚し、1号機のカバー解体に向けた作業に対しても周辺市町村から飛散への懸念が相次ぎ、調整が難航した。今月22日にようやく解体に向けた作業に着手した。
 水素爆発を免れた2号機では、原子炉建屋が残っているが、建屋内の放射線量が毎時数十ミリシーベルトと極めて高い。政府と東電は、除染しても人が作業できる線量まで下がらないと判断し、建屋上部を解体して燃料回収の設備を設置する。1号機と同様にプール燃料を優先して取り出すかは2年後をめどに判断する。
 廃炉工程は事故発生から約9カ月後の23年12月に策定した。昨年6月には燃料デブリの回収開始を最大1年半前倒しした。プールの燃料取り出しは4号機が25年11月に始まった。3号機、1・2号機の順で開始する予定だったが、今回の見直しで1号機の開始が最も遅くなる見通し。
 今回、3、4号機の作業計画は見直さなかった。

カテゴリー:福島第一原発事故

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