東日本大震災

  • Check

スキー教育旅行呼び戻せ 県が県外団体に補助金

子どもたちの教育旅行を誘致して、たくさんの歓声が戻るのを待つ会津磐梯山エリアのスキー場(グランデコスノーリゾート)

 東日本大震災・東京電力福島第一原発事故の風評で県外からの教育旅行が減った本県のスキー場に子どもたちを呼び戻そうと、県会津地方振興局は北塩原村、磐梯町、猪苗代町と連携して新たな誘客事業に取り組む。会津磐梯山エリアのスキー場を訪れるスポーツ少年団などに貸し切りバス往復料金の半額を補助する。五輪選手らとの雪上運動会も企画し、白銀の世界から子どもたちの心に復興の力を発信する。30日午後3時から北塩原村のグランデコスノーリゾートでプロジェクトの開始式を行う。
 同振興局が昨年度開いた地域懇談会で、猪苗代町の関係者から「スキー教育旅行が震災前の2割にも回復していない」との声が上がった。また、磐梯町ではスキー教育旅行のペンション宿泊件数が平成22年に609件だったのに対し、震災が起きた23年は予約が全てキャンセル、24年は予約なし、25年は252件となった。
 振興局はこれらの状況を踏まえ、新たに設けられた「新生ふくしま推進本部推進事業」を活用。「会津磐梯山エリアスキー教育旅行再興プロジェクト」として、国内屈指のスノーリゾート・会津磐梯山エリアに教育旅行を誘致し、地域経済の復興を目指すこととした。学校の修学旅行などは既に年間の予定が決まっているため、スポーツ少年団などの利用を想定している。
 補助対象は中学生以下の子ども10人以上を含む団体。北関東や首都圏など県外から貸し切りバスで会津磐梯山エリアの10スキー場を訪れる場合、バス1台につき往復料金の2分の1以内を補助する。上限はエリア内での宿泊を伴う場合は10万円、日帰りの場合は5万円で総額1000万円。対象期間は来年1月13日から3月20日まで。
 裏磐梯観光協会の森井宣行会長(48)=裏磐梯ロイヤルホテル総支配人=は「裏磐梯では例年、延べ5万5000人ぐらいいた宿泊客が震災・原発事故で激減した。25年も1万人ぐらいまでしか戻っていない。県外の子どもたちが大勢来て、高校生や大学生になっても続けて来てくれればスキー人口拡大にもつながる」と期待する。
 雪上運動会は来年2月14、15の両日、エリア内の複数のスキー場で開催する予定。ソチ冬季五輪に出場した上村愛子さんをはじめ、星野純子(リステル)、遠藤尚(忍建設、猪苗代高卒)の各選手らを招き、宝探し、そり競争、大玉転がしなど一緒に楽しめる企画を検討している。このほか旅行代理店関係者に本県の安全・安心と魅力を確かめてもらう「スノーエクスカーション」も実施する。
 プロジェクトの開始式では須藤浩光振興局長と各町村長らが冬の会津エリアの魅力などを語り合うトークセッションが行われ、子どもたちの応援メッセージなどが披露される。

東日本大震災の最新記事

>> 一覧