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営業損害賠償28年2月終了 原発事故から5年 エネ庁、東電が素案

 経済産業省資源エネルギー庁と東京電力は25日、福島第一原発事故に伴う商工業者らに対する営業損害賠償について、原発事故から5年となる平成28年2月分で終了する素案を明らかにした。郡山市で開いた県商工会連合会への賠償に関する説明会で示した。避難区域(旧緊急時避難準備区域を除く)内の11市町村は来年2月までの4年分の賠償は対象とされていたが、それ以降は未定だった。避難区域外の県内48町村の営業損害の賠償期間は決まっていなかった。出席者からは同庁と東電の打ち切り方針に反発の声が上がった。
 説明会は非公開で開かれた。複数の出席者によると、賠償対象は農林水産業者を除く個人事業主や中小企業。避難区域内の事業者に対しては、来年3月以降の逸失利益1年分を賠償するとした。避難区域外では、事業者の減収分と原発事故に相当の因果関係が認められた場合、賠償金が支払われる。
 避難区域内の事業者は、避難により営業が困難になったり、避難先で営業を再開しても収入が減ったりした分などが賠償の対象となっている。避難区域外では、観光客の減少に伴う減収など風評による損害が主な賠償対象となっている。
 説明会に出席した同連合会の轡田倉治会長は「賠償があと1年余りで打ち切りというのは、到底納得できる内容ではなく怒りを覚えた。各商工会の意見、提案をまとめ、国や東電に要望していきたい」と語った。
 県や県内の各団体でつくる県原子力損害対策協議会(会長・内堀雅雄知事)は、営業損害の賠償期間の考え方を示すよう同庁と東電に要求していた。事務局の県原子力損害対策課は「事業者への賠償は、再建につながる内容を求めていた。今後は各団体の意見や要望を聞いて対応したい」としている。
 説明会に出席した同庁の森本英雄原子力損害対応総合調整官は「素案は決定ではなく来年2月以降、どんな賠償があるのかを説明した。いただいた意見をくみ上げていきたい」と述べた。東電福島復興本社福島広報部は「それぞれの事情を聞きながら真摯(しんし)に対応したい」としている。

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