東日本大震災

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富岡の龍台寺再建へ 町内で初 本堂など来月から解体

解体工事の安全を祈る檀家ら

 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故で被害を受けた富岡町小浜中央の龍台寺は再建に向け、1月から本堂などを解体する。環境省によると、町内で寺社が再建のため取り壊されるのは初めて。矢内俊道住職(78)は「町の復興には先祖代々の思いを受け継ぐ寺の存在が欠かせない」と、本堂を見詰めた。

■檀家の声に応え決意
 同寺は延徳2(1490)年に建立された。現在の本堂は昭和31年に建てられた。原発事故後はいわき市の仮事務所で法事を営んでいる。昨年末の年越しは避難している町民に古里の年越しを思い出してもらおうと、富岡町社会福祉協議会の臨時災害FM局「おだがいさまFM」で同寺の鐘の音が「除夜の鐘」として放送された。
 居住制限区域にある同寺は原発事故後、長期避難のため雨漏りで天井が落ちるなど現在の寺の修復が難しくなった。矢内住職によると檀家(だんか)から「寺が元通りになったら町に帰りたい」との意見が多数寄せられたため、再建を決意した。
 解体工事に先立ち25日、同寺で解体安全祈願祭が催された。矢内住職らが県内外から駆け付けた約20人の檀家らと共に、解体工事の安全と寺の再興を祈願した。解体工事は環境省が来年1月から3月まで行う予定。早ければ来年12月にも再建工事に着手する見通し。

解体される龍台寺の本堂

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