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民間共同住宅買い上げ 県が災害公営住宅整備加速へ新制度導入

 東京電力福島第一原発事故に伴う避難者向け災害公営住宅の整備を加速するため、県は民間事業者が設計・建設したアパートなどの共同住宅を買い上げる制度を導入する。民間からの買い上げはこれまで、戸建ての木造住宅に限定していた。県が発注する工事に比べ、検査手続きなどが簡略化されることから3カ月程度工期を短縮できるという。第1弾として、郡山市内に整備される16戸を取得する。
 15日、2月定例県議会に向けて開かれた各派政調会で明らかにした。災害公営住宅の整備では、県が民間業者に設計・建設を発注する方式と、県が規模や、構造などを指定した上で設計・建設に当たる業者を公募し、完成した施設を買い上げる方式などがある。これまで公募方式は戸建ての木造住宅に限っていたが、共同住宅にも枠を広げることで避難者が入居できる戸数を早期に確保する。
 具体的には、3階建て以下の共同住宅を建設する際、建材の種類や工法などを指定せず設計・建設業者を公募する。民間工事となり、業者側が建設中の住宅の耐震性や耐熱性などを評価するため、県発注の場合に比べ各種手続きが簡略化される。
 平成26年度内に郡山市安積町荒井地区の16戸を設計・建設する業者を公募し、完成後に買い上げる。
 県は、原発事故に伴う災害公営住宅を県内15市町村に4890戸整備する計画。3644戸が共同住宅で、このうち3階建て以下の共同住宅を整備できる用地を確保した地域から順次、新たな制度によって住宅整備を進める。
 県建築住宅課は「災害公営住宅の整備は遅れ気味であり、新たな制度によって避難者に一日でも早く住まいを提供したい」としている。

■用地不足が課題に
 県の災害公営住宅整備は、当初計画に比べ最大9カ月遅れる見通しとなっている。県内各地で用地取得が難航していることなどが背景にある。
 県は共同住宅の買い上げ制度を新たに導入するが、用地不足は改善されておらず、今後の対応が注目される。
 県は整備を計画している4890戸のうち、平成27年度内に2100戸、28年4月から9カ月間で1600戸、28年度末までに残る1190戸を完成させる予定。

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