東日本大震災

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汚染水の年度内処理を断念 東電社長が示す

 東京電力の広瀬直己社長は23日、経済産業省資源エネルギー庁で上田隆之長官と会談し、福島第一原発構内のタンクに保管している高濃度汚染水について平成26年度内の全量浄化処理完了を断念する方針を伝えた。東電は3月半ばまでに新たな処理完了の見通しを示す。
 広瀬社長は25年9月、安倍晋三首相から今年度内に処理を完了させるよう要請を受けた。会談で広瀬社長は「大変厳しい目標だったが、職員一同努力した。結果として約束を果たせない。大変申し訳ない」と陳謝した。上田長官は「難しい取り組みであることは承知しているが、遅延は大変残念で遺憾だ」と述べ、引き続き早期の目標達成を求めた。
 会談終了後、広瀬社長は記者団に「多核種除去設備(ALPS)の稼働状況を踏まえると(全量処理が)5月までかかる。しかし、一日でも早く完了させる努力をしないといけない」と強調した。廃炉工程への影響については「特に大きな影響は及ばない」との認識を示した。
 東電によると、汚染水は処理すべき55万トンの半分程度の処理にとどまっている。ALPSの稼働率が想定よりも低く推移したことに加え、福島第一、第二両原発で作業員の死亡事故が相次いだ。安全対策などを総点検するため作業を休止しており、汚染水処理計画の遅れが避けられないと判断した。

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