東日本大震災アーカイブ

「福島と原発3」発刊 6日から全国主要書店で販売

 福島民報社は6日、平成26年度新聞協会賞を受けた連載「原発事故関連死 ふくしまからの訴え」を収録した「福島と原発 3 原発事故関連死」を早稲田大学出版部から発刊する。
 福島民報紙上で平成24年11月29日付から81回にわたった連載で、第1部として収録。東京電力福島第一原発事故による避難生活などを強いられる中、県民が心労を抱え死期を早めたという関連死の実情に迫った。
 新聞協会賞受賞に際しては、他の被災地にはない「原発事故関連死」という言葉を生み出したこと、国や自治体を動かし遺族の救済、関連死の防止を図ったことなどに高い評価を得た。
 第2部は24年3月1日付からスタートした津波や地震による直接死の犠牲者を追悼する連載「あなたを忘れない」の一部を再編、収録した。津波や地震で命を落とした人々の生きた証しを記録した。
 第3部は23年4月7日付から始まった「今を生きる」の一部を再構成して収めた。震災と原発事故に見舞われながら、懸命に前を向こうとする県民の姿を追った。
 「あなたを忘れない」「今を生きる」は24年度の新聞協会賞を受賞した弊社の「東日本大震災・東京電力福島第一原発事故 一連の報道」の一部で、震災と原発事故から丸4年の節目を前に、記者が見詰めた被災地の「生と死」の記録として出版する。25年6月に発刊した「福島と原発 誘致から大震災への50年」、昨年3月発刊の「福島と原発 2 放射線との闘い+1000日の記憶」の続刊となる。
 本県ゆかりの作詞・作曲家小椋佳さんが「本書を通じて、原発を抱えたことに起因する具体的で、鮮烈で、悲惨な事実を見よう・聞こう・知ろう、そして考えてみよう」と推薦文を寄せている。
 「福島と原発 3 原発事故関連死」は46判、ハードカバー(472ページ+口絵8ページ)。県内をはじめ全国の主要書店に並ぶ。定価は2800円(税別)。問い合わせは福島民報社事業局出版部 電話024(531)4182へ。

カテゴリー:福島第一原発事故