東日本大震災

「連載・今を生きる」アーカイブ

  • Check

今を生きる 人つなぐ方言後世に 「ふるさとの言葉」出版

「ふるさとの言葉」を自費出版した紺野さん

■二本松の語り部 紺野雅子さん 76

 二本松市東和地域を中心に語り部の活動を続ける紺野雅子さん(76)=二本松市戸沢=は、地域の方言や祝い歌を集めた「ふるさとの言葉」を自費出版した。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故で、地域の絆の大切さが身に染みた。ぬくもりあふれ、人と人をつなぐ土地の言葉を後世に伝えたいと一念発起。「命ある限り、古里の魅力を伝え続ける」と意欲を燃やす。
 紺野さんは家業の養蚕をやめ、平成7年ごろからヘルパーを始めた。お年寄りの語る民話や、ことわざ、身の上話に感銘を受け、ノートに書きためるようになった。
 民話などを語ってくれた人のうち、ここ数年で高齢により数人が亡くなったり、寝たきりになったりした。震災と原発事故で若い世代が市外に避難した。高齢者世帯を目にする機会が増えた。「お年寄りは孤独に弱い。このままでは古里の文化遺産が失われてしまう」。温かみのある方言や地域に残る祝い歌を広めれば、家族や友人同士の会話のきっかけになると考え、本の出版を目指した。
 聞き取り相手のお年寄りは約300人に上る。本には1500ほどの方言と意味、用例をまとめた。ことわざ、わらべ歌、銀婚・金婚・出産の祝い歌なども収め、計451ページの大作となった。「今後も"心の歴史"を残し、人と人を結び付ける活動を続けたい」と意気込む。
 「ふるさとの言葉」は1冊1500円で700部作り、道の駅ふくしま東和で販売している。問い合わせは同道の駅 電話0243(46)2113か、紺野さん宅 電話0243(46)2468へ。

カテゴリー:連載・今を生きる

「連載・今を生きる」の最新記事

>> 一覧

東日本大震災の最新記事

>> 一覧