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全面マスク不要、広範囲に 第一原発、5月から作業員の負担軽減

 東京電力は福島第一原発構内で全面マスクを着用せず作業できる範囲を5月から順次拡大する方針を固めた。1~4号機周辺を除き、来年3月までに敷地面積の現状の約65%から約90%までに広げる。作業員は半面マスクか防じんマスク着用となり、体力的負担が軽くなる。地上タンク群のせき内は汚染水処理終了まで全面マスク着用を続ける。
 東電は構内の地表をアスファルトで舗装するなどし、線量の低減化を進めた。東電の全面マスクの着用基準を下回る範囲が増え、方針をまとめた。
 福島第一原発では1日約7千人が廃炉作業を続ける。作業員からは全面マスクが息苦しく、温度差などによって曇るなどし、作業の妨げになるといった声が上がっている。県廃炉安全監視協議会は労災事故防止や作業の迅速化の観点から全面マスクを着用しない範囲の拡大を東電に要望した。
 東電は、範囲の拡大で夏場の熱中症予防など作業員の負担軽減、作業の連携強化が期待できるとしている。
 一方、被ばくを防ぐため、放射性物質を含む粉じんの飛散を計測する機器の設置箇所を3月末までに2カ所増やし計10カ所にする。
 ただ、高濃度汚染水が貯蔵されたタンク群のせき内は全面マスクの着用が引き続き必要となる。作業員がタンクの点検や補修などのためせき内に入る際、漏れ出た汚染水による内部被ばくの危険性を厚生労働省が指摘しているためだ。
 計画の実現には、多核種除去設備(ALPS)などによる汚染水の着実な処理が不可欠となる。県原子力安全対策課は「負担が軽くなる範囲の拡大は確実な廃炉作業のため重要。作業環境改善のため、汚染水の処理をしっかりと進めてもらいたい」と東電の対応を注視している。

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