東日本大震災

「福島をつくる-未来への挑戦」アーカイブ

  • Check

福島をつくる(25) 第2部 スポーツの力 福島ユナイテッドFC(サッカー)

協賛企業に今季の取り組みを説明する福島UのGM竹鼻(右)

<県民との絆 より強く>
 サッカーJ3の福島ユナイテッドFC(福島U)は1月25日、福島市でサポーターとの意見交換会を初めて開いた。熱心なファンが椅子を埋めた。「選手と触れ合う機会を設けてほしい」「公式ソングを作ってはどうか」。ゼネラルマネジャー(GM)の竹鼻快(38)は次々と寄せられる要望の一つ一つにクラブの考えを伝えた。
 竹鼻は平成19年に30歳で日本フットボールリーグ(JFL)ガイナーレ鳥取のGMに就き、4年目でJ2に昇格させた経験があった。福島に移り4年目になるが、昨年始まったJ3の初年度は楽な船出ではなかった。選手強化やクラブ運営で試行錯誤を繰り返す。負けと引き分けが続く中、企業を回り、協賛を求めた。7試合目にようやく初勝利を飾る。リーグ戦中盤から競り勝つ試合が増えてきた。企業の反応も上向く。「今は地道に経営基盤を固めるときだ」

 J3初年度の26年、福島Uの収益は当初見込んだ約3億900万円を何とか達成できた。JFL時代の25年の約2億800万円を1億円余り上回った。協賛企業が資金面で支え、会場の盛り上げに大きな役割を果たした。26年の協賛社・団体は95と、25年と比べて38も増えた。
 観客も着実に増えている。昨季県内で開いたホームゲームの平均観客動員数は1試合当たり1321人だった。JFL時代の1027人と比べて300人近く増えた。竹鼻は「J3入りでクラブの認知度が上がってきた」と受け止める。

 福島Uが目指すJ2は魅力がある。全試合がCS放送で生中継され、注目度がさらに高まる。チーム数はJ3の13から22に増え、相手のサポーターの来県で、宿泊、飲食、物産販売などでJ3より大きな経済効果が見込める。
 福島Uの収益は、J2のチーム運営で最低水準とされる約4億7000万円に約1億6000万円及ばない。昇格に必要なクラブライセンスの要件となる1試合平均観客動員数の3000人は現在の動員数を倍増させても届かない。
 福島Uは今季、スタジアムを訪れたくなる仕掛けを始める。ポスター発行回数を昨季の年2回から月1回に増やす。商店街や飲食店に張り、県民の関心を高める。3試合観戦すると抽選でポスターのモデルになれるなどの特典も設ける。
 竹鼻は「大々的に宣伝をしても劇的な観客数増は見込めない。むしろ応援してくれる人との結び付きを着実に強くしたい」と今はJ2への足固めを強調している。(文中敬称略)

カテゴリー:福島をつくる-未来への挑戦

「福島をつくる-未来への挑戦」の最新記事

>> 一覧

東日本大震災の最新記事

>> 一覧