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復興へ続く道(4) 全国から誘客強化 地域の魅力売り込む【観光】

相馬市の観光情報の発信拠点となる「千客万来館」。常磐道全線開通を前に開館した

 千有余年の歴史を誇る国指定重要無形民俗文化財の「相馬野馬追」。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故後、来場者は年々増え、執行委員会事務局は今年の目標を昨年より4400人多い20万人とした。
 常磐自動車道の全線開通が追い風となり、関東圏や仙台方面からの来場者が増加するとみられる。執行委員長を務める桜井勝延南相馬市長(59)は「高速交通網の完成により、野馬追の伝統と誇りを発信する新たな機会が訪れる」と力を込める。
 南相馬市は4月末、常磐道南相馬鹿島サービスエリア(SA)に隣接したSA利活用拠点施設「セデッテかしま」をオープンさせる。地元物産品の販売所を設置。武士の甲冑(かっちゅう)などを展示するほか、手拭い、扇子といった野馬追関連商品を販売し、地域に根付く伝統の祭りをPRする。年間53万人の入り込みを見込んでいるという。
 観光協会関係者は「交流人口が拡大し、地場産品の販路が広がる」と期待している。

 相馬市の観光シンボル・松川浦周辺は震災の津波で大きな被害を受けた。海水浴や潮干狩りの再開見通しは依然立っていないが、市の観光情報発信拠点となる「千客万来館」が15日に開館した。常磐道の全線開通を前に、市の名産、名所を案内する態勢が整った。
 相馬観光復興御案内処(市観光物産課)、市観光協会の事務局が入居。常磐道などを利用して訪れる旅行者に、海産物の「復興チャレンジグルメ」を提供する飲食店・旅館、観光イチゴ園などを紹介する。
 市や市観光協会は、千葉県流山市、神奈川県小田原市など友好都市での観光PRを活発化させる考えだ。大河内富治夫観光協会事務局長(61)は「常磐道全線開通で、ゆかりの深い都市からの誘客に弾みをつけたい」と歓迎している。

 いわき市小名浜のアクアマリンふくしまは、震災後に落ち込んでいる入館者を増やすため策を練っている。
 昨年4月から今年1月までの入り込みは約50万5000人で、平成22年から翌年にかけての同期を約30万人下回った。常磐道常磐富岡-浪江インターチェンジ間の開通により、宮城県内といわき市が高速道路で新たにつながる。このため、職員は仙台、岩沼両市の旅行会社を訪問し、アクアマリンを訪れる団体旅行を企画するよう働き掛ける。
 阿部由之助副館長(58)は「高速道路が新たにつながることを機に、宮城県の方にもアクアマリンの魅力に触れてほしい」と話す。

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