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中間貯蔵搬入へ国と協定締結 県・大熊・双葉2町 政府に5項目の要請も

 東京電力福島第一原発事故に伴う県内の除染廃棄物を保管する中間貯蔵施設をめぐり、内堀雅雄知事は25日、政府に廃棄物搬入の受け入れを伝えた。県と建設予定地がある大熊、双葉両町、環境省の4者が安全確保協定を締結した。一方、搬入開始時期に関し望月義夫環境相は、大熊、双葉両町の「3月12日以降」とする申し入れに配慮する意向を示した。
 内堀知事と渡辺利綱大熊町長、伊沢史朗双葉町長は同日、県庁で望月環境相、竹下亘復興相と会談した。
 内堀知事は「本県の一日も早い復興を実現するため搬入を受け入れる」と伝えた。その上で、地権者への丁寧な説明など5項目を政府に要請した。
 安全確保を最優先にした廃棄物輸送や、県全体の廃棄物の搬入の見通しを早急に示すよう求めている。
 渡辺町長は「苦渋の決断だが、搬入受け入れはやむを得ない」とした。伊沢町長は「(政府の回答が)おおむね理解を得られるものとなった」とし、「日程ありきではなく町民の思いをくんで進めてほしい」と注文した。
 搬入容認を受け、望月環境相は「(受け入れという)重い判断をしていただいた。これからが本番。気を引き締めて復興に取り組んでいきたい」、竹下復興相は「両町の復興に全力で取り組む」と語った。
 安全確保協定をめぐっては、大熊、双葉両町が施設を監視する「環境安全委員会」の委員から環境省関係者を外し、地元住民の割合を増やすよう修正を要請していた。望月環境相が修正に応じ、内堀知事、渡辺、伊沢両町長が協定書を交わした。
 搬入開始の日程について渡辺、伊沢両町長は「3月11日は多くの犠牲者が出た本県にとって鎮魂の日。3月12日以降の搬入をお願いしたい」と述べ、地権者らが墓参りする彼岸への考慮も求めた。
 これに対し、震災から4年となる3月11日までの搬入開始を公言していた望月環境相は「住民の心情に根差したものなので重く受け止める。数日中に回答したい」とした。
 県は昨年9月、政府に対し施設の建設受け入れを伝達した際、①30年以内の県外最終処分法制化②中間貯蔵施設に係る交付金の予算化、自由度③国による搬入ルートの維持管理と周辺対策の明確化④施設と輸送の安全性⑤県、大熊、双葉両町との安全確保協定の締結-の五条件を提示。政府は今月8日、条件に対する回答を県に対し示していた。
 環境省は今月3日、予定地内で廃棄物を仮置きする「一時保管場」の整備工事を開始している。
   ◇   ◇   
 県、大熊、双葉両町と国の安全確保協定は締結されたが、中間貯蔵施設周辺の地下水の放射性物質濃度を監視する上での基準値などは定まっていない。
 協定では、地下水の放射性物質濃度などに「異常」が生じた場合、改善されるまで施設の稼働を停止するなどとしている。
 関係者によると地下水の基準値をめぐり、より厳格化を求める県と、環境省との間で綱引きが続いている。

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