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夜の森桜まつり見送り 富岡町、環境省の除染不十分

 富岡町は、町内で桜の名所として知られる夜の森地区の桜並木での桜まつり開催を今年も見送る方針を27日までに決めた。環境省はまつりや花見実現に向け、今月から帰還困難区域にある桜並木の除染を進めているが、町は町民の安全が十分確保できる状況にないと判断した。
 町は見送りの理由として、同省が除染対象としている範囲は桜並木がある道路と歩道だけで、周辺地域は除染されないため、十分に空間放射線量が下がるとは考えにくいとしている。除染作業が3月末までかかるため、桜の季節までに除染効果の検証などをする時間を確保できない面もあるという。帰還困難区域内では、自宅への一時帰宅の際にも車を降りての花見などは許可しない考えだ。
 桜並木では毎年、「夜の森桜まつり」が開催されていたが、東京電力福島第一原発事故後は中止が続いている。現在、桜並木の大半は空間放射線量が高く、立ち入り禁止の帰還困難区域となっている。
 帰還困難区域の桜並木除染については、望月義夫環境相が1月、宮本皓一町長の要望を受けて方針を示した。除染作業は2月2日に始まり、3月末にかけて道路表面を削ったり、高圧水洗浄をしたりしている。町としては桜並木の周辺地域を含めた除染を期待していたが、対象は道路と歩道約1・5キロにとどまっている。
 同省は「桜まつりや花見が実現できるまで空間放射線量を下げることを目標にして除染作業を進めている。除染後に住民を立ち入らせるかどうかはあくまで町が判断する」としている。
 町は4月11日、広野町内で住民参加の「復興への集い」を昨年に続き開く方針。昨年同様、富岡町内の復旧状況を確認するために町内をバスで巡回する途中、居住制限区域部分の夜の森地区の桜並木を通過し、参加者に花を見てもらう考えだ。

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