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【3.11から4年】「農林漁業」シイタケ原木 復活へ全量検査

 震災と原発事故発生前は県外出荷量日本一だったシイタケ栽培用の県産原木。産地復活に向け、県は今秋、細かく砕かなくても放射性物質を計測できる非破壊式検査機器を導入し、原木の全量放射性物質検査に乗り出す。出荷前の全量検査はコメ、あんぽ柿に続く措置で、まずは会津地方で検査体制を構築する。

 県内の広葉樹林は国内有数の原木生産地で、原発事故前の平成22年は約500万本を生産し、300万本近い原木を県外に販売していた。全長約90センチの原木は1本当たり200円前後で取引され、年間約10億円の産業を形成していた。

 原発事故発生後、多くの産地で原木の放射性セシウムが林野庁の指標値(1キロ当たり50ベクレル)を超えた。24年の生産量は約30万本で原発事故前のわずか6%にとどまる。

 県は空間放射線の比較的低い会津地方で数千万本の原木が供給可能と判断。非破壊式検査機器を森林組合や原木供給事業者などに配備し、伐採期の11月ごろから本格稼働させる。

 県産原木の流通量が減ったため、県内の原木シイタケ農家は苦しい経営を強いられている。県外産は2倍近い高値で取引され、経費が増大しためだ。農家数は22年末に443人だったが、25年末時点では78人と2割弱にまで激減している。

 政府は26年7月、原木シイタケ(施設栽培)の食品衛生法の放射性物質基準値(1キロ当たり100ベクレル)を下回った伊達市の3農家と新地町の一農家について、出荷制限を解除した。

 生産者に(1)放射性物質が1キロ当たり50ベクレル以下の原木の使用(2)シイタケの菌を植えた「ほだ木」の放射性物質検査(3)収穫したキノコの放射性物質検査―など厳格な生産工程管理マニュアルに基づいた生産を徹底。市町村一律の解除ではなく、生産者単位での解除は本県の主要農産物で初めてだった。

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