東日本大震災

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「農の支え」再建へ 鹿島 2神社で地鎮祭

社殿再建へ向け安全を祈る関係者=山田神社

 東日本大震災の津波で被災した南相馬市鹿島区の2つの神社の地鎮祭が16日行われ、再建に向け動きだした。八沢浦干拓事業を主導した事業家山田貞策を祭る山田神社と、南右田に用水路を引いて開拓した荒至重(むねしげ)を祭る南右田神社で、農の心を伝える2つの神社が復活する。

■来年7月の完成目指す 山田神社
 山田神社は相馬市蒲庭にあったが津波で社殿が流された。熊本県の球磨工高から社殿などを寄贈され、山田貞策ゆかりの地である鹿島区の高台に遷座した。地域コミュニティーの再生を目指す日本財団の被災神社再建プロジェクトの1つに選ばれ、1億7000万円余りの助成を受け社殿と社務所を建設する。
 16日は井戸の掘削作業を始めるための地鎮祭が行われた。森幸彦宮司が神事を行い、八沢干拓土地改良区理事長である伹野幸一総代長らが玉串をささげた。
 5月31日に本殿の地鎮祭を行い、来年7月の完成を目指す。
 伹野総代長は「地区では46人が犠牲となった。農地の再生事業が動きだしている。神社から青々とした農地が望める日が早く来てほしい」と話した。

■海岸の川口神社も合祀 南右田神社
 南右田神社は、みちのく鹿島球場近くにあった。津波で土台だけを残して流された。がれきの撤去が行われていた平成23年6月、荒至重のご神体が奇跡的に見つかり、県立博物館で修復された。神社には富山県の神社関係者から贈られた仮の社殿を置いた。
 16日の地鎮祭には、氏子である南右田行政区の代表が出席した。森幸彦宮司が神事を行い区長の五賀和雄さんらがくわ入れした。
 森宮司は「神社を、みんなで集まり集落の未来を考える場にしてほしい」と話した。五賀さんは「二宮尊徳の報徳仕法にまつわる神社が残ることになった」と語った。
 地域の海岸にあった川口神社も、南右田神社の敷地に合祀(ごうし)される。

工事の安全を祈りくわ入れする五賀さん=南右田神社

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