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介護の大切さ知る 南相馬市、小中学校全校で教室 原発事故で高齢化率増体の衰え疑似体験

関節が曲がりにくいベルトをして歩く児童

 東京電力福島第一原発事故の影響で高齢化率が高くなっている南相馬市で、高齢者や介護について小中学生の理解を深め、介護の裾野を広げようと、全校を対象とした介護教室が21日始まった。初日は鹿島区の上真野小で、5年生21人が目や体の機能が衰えた高齢者の負担を疑似体験するなどして自身や家族の将来を考えた。
 初回の教室には桜井勝延市長も訪れ、「みんなで助け合う大切さをしっかり勉強してください」とあいさつした。市長寿福祉課の担当者が市の高齢化の現状を説明。教室を支援する東電パートナーズの担当者が、女性の高い声ほど聞こえにくくなるなど高齢者の身体的や精神的特徴、認知症などについて分かりやすく説明した。入浴、着替え、トイレなどのさまざまな場面で高齢者ができない部分を手伝う介護の原則なども話した。
 児童は肘や膝を曲がりにくくするベルトや重りを付けたり、視野が狭まる眼鏡を掛けたりして歩き、高齢者としての動きを実感した。道具を外した児童は「とても歩きにくかった。外したら楽になった」と話した。車椅子に乗ったり、押したりして高齢者が移動する際の負担の大きさを知った。
 介護教室は原則として小学生は5年生、中学生は2、3年生を対象に1年を通して学校単位で開く。受講者は市全体で小学生が387人、中学生が359人になる。
 南相馬市が誕生した平成18年1月、人口7万3834人のうち65歳以上の高齢者は1万7731人だった。今年3月の人口は6万4114人で高齢者は1万9827人。人口減の一方、増加している。

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