東日本大震災

「福島をつくる-未来への挑戦」アーカイブ

  • Check

古里の宝 全国へ

郡山市熱海町のナシ畑と磐梯熱海温泉の足湯

 ふくしまデスティネーションキャンペーン(DC)を機に、地域の魅力を再発見し全国に発信する取り組みが県内で始まる。郡山市の磐梯熱海温泉観光協会などは、特産のナシと「楽都・郡山」の音楽を組み合わせた「おもてなし温楽彩(おんがくさい)」を9月に初めて開く。澄んだハーモニーと新たに開発するナシのスイーツで温泉客を迎える。二本松市の岩代観光協会は、伊達政宗が植えたとされるエドヒガンザクラ周辺を整備し、観光地として売り込む。

■「温楽彩」9月初開催 歌、特産ナシ、足湯を連携 郡山の磐梯熱海温泉

 郡山市の磐梯熱海温泉の「おもてなし温楽彩」は9月12、13の両日、開かれる。関係者は、ふくしまDC終了後の誘客の起爆剤にしたいと準備を進めている。
 磐梯熱海温泉観光協会、熱海町商工会、JA郡山市などで実行委員会を組織する。JR磐梯熱海駅前、郡山ユラックス熱海などを会場に、大学生によるアカペラのコンサートを繰り広げ、地元の神楽などを披露する。ナシの試食販売を行い、ナシの実の入った足湯なども用意する。
 実行委員会は温楽彩に向け、関係機関とナシを使ったアイスクリームなどのスイーツを開発する。
 磐梯熱海温泉には8月に「萩姫まつり」、12月に「つるりんこ祭」、5月に「ケヤキまつり」と地域の特色を生かした祭りがある。秋の温泉街を楽しむ催しとして9月の温楽彩を定着させ、年間を通じて観光客を呼び込みたい考えだ。
 観光協会事務局長の武田守弘さん(63)は「温楽彩を来年以降も継続し、磐梯熱海を代表する祭りに育てていきたい」と話している。

※背景
 郡山市熱海地区は県内有数のナシの産地で、JA郡山市によると、年間約400トンを生産している。寒暖差が大きい山の斜面などで栽培されているため、甘くておいしい実が収穫できるという。首都圏でも人気を集め、郡山ブランド認証産品に指定されている。

■「政宗桜」名所へ整備 PR看板設置ツアー提案 二本松の岩代観光協会

 二本松市の岩代観光協会が売り出すのは、市内小浜城跡にある樹齢推定430年のエドヒガンザクラ。市指定天然記念物候補として、今月中にも市文化財保護審議会に申請される見通しとなっている。
 天正13(1585)年の1年間、小浜城主だった戦国武将・伊達政宗が植えたと伝わる。大きく二つの幹に分かれ、両方の幹とも高さ10メートル以上の大木で、地域の御神木になっている。
 岩代観光協会はエドヒガンザクラを「戦国政宗桜」と命名する。今後、周囲を除草し、由来などを記した看板を設置する。観光パンフレットを作り、観光ツアーに組み込むよう県内外の旅行代理店などに働き掛ける。
 観光協会長の三浦勝真さん(75)は「ふくしまDCを契機に、政宗ゆかりの桜を多くの人に知ってもらいたい」と力を込める。市文化財保護審議会副会長の松本誠一さん(73)は「(観光協会の取り組みが)古里の歴史を再認識し、後世に伝えていくきっかけになってほしい」と期待している。

※背景
 小浜城跡のエドヒガンザクラは、城内の目立ちにくい場所に立つ。このため、同じ岩代地区にある大木「合戦場のしだれ桜」ほど広くは知られてこなかった。ふくしまDCを機に、岩代観光協会などの関係者が、新たな観光名所として全国にPRし通年での誘客を図ろうと、周辺の整備を企画した。

カテゴリー:福島をつくる-未来への挑戦

「戦国政宗桜」と命名されるエドヒガンザクラと三浦さん

「福島をつくる-未来への挑戦」の最新記事

>> 一覧

東日本大震災の最新記事

>> 一覧