東日本大震災

「福島第一原発事故」アーカイブ

  • Check

県内の子ども人口の推移、震災前の水準定着

 県は5日の「こどもの日」に合わせ、県内の4月1日現在の子ども(14歳以下)の数を発表した。人数は23万9128人で、前年同期より4575人減少したが、前年同期比の減少率は1・9%で、比較可能な過去8年間で最少だった。ゼロ歳児は1万4184人で微減にとどまり、県は子どもの人口動態は東日本大震災と東京電力福島第一原発事故前の水準に定着したとみている。
 集計の基準日が4月1日になった19年以降の県内の子どもの数の推移は【表】の通り。22年までは毎年5500~6000人程度、2%前後の割合で減少していた。しかし、23年の震災と原発事故で子育て世代らが相次ぎ県外に避難したのに伴い、減少傾向が加速。23年は前年比8563人(3・0%)減、ピーク時の24年は同1万5494人(5・7%)減となった。
 その後、減少幅は年々縮小し、昨年は2・2%にまで回復した。今年はさらに0・3ポイント縮まり、19年以降で最少の20、21年と同率だった。
 19年以降の県内のゼロ歳児の推移は【グラフ】の通り。もともと減少傾向にあったが、震災と原発事故後の24年は前年比で1584人も減った。26年は866人の増加に転じ、今年は再び減少したが、88人(0・6%)の微減となった。県こども・青少年政策課は「避難先から若い夫婦の帰還が進んでいることが要因の一つ」と分析している。
 国立社会保障・人口問題研究所の担当者も「(震災、原発事故から時間が経過し)生活が落ち着いてきたことで、若い世代が福島で子どもを産み育てようという意識が戻りつつあるのではないか」との見解を示した。
 県の総人口192万6961人に占める子どもの割合は12・5%で前年同期より0・2ポイント減った。
 子どもの数は住民票や市町村に提出した転出・転入届を基に集計している。住民票を残したまま転出・転入届を出さずに県外に避難しているケースも含まれ、実数は集計より少ないとみられる。

■県子育て支援策「少しずつ成果」
 県は安心して子育てできる環境を整えるため、震災と原発事故後の24年10月から18歳以下の医療費無料化を実施した。子どもが放射線を気にせずに遊べるよう、屋内遊び場を整備する自治体には整備費用を一部補助している。県こども・青少年政策課は「少しずつだが、震災以降に始まった子育て支援の成果が表れてきている」とみている。
 一方で、県内の子どもの数は全国と同様に右肩下がりで、この10年で約6万2千人減った。少子化対策は急務で、今年度から「ふくしま結婚・子育て応援センター(仮称)」を新設し、男女の出会いから育児までを一元的に支援する。

カテゴリー:福島第一原発事故

「福島第一原発事故」の最新記事

>> 一覧

東日本大震災の最新記事

>> 一覧