東日本大震災

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南相馬に医学留学 福島の姿伝えたい

南相馬市での研究に意気込むレポードさん(中央)と坪倉さん(左)、山本さん

米出身大学院生 クレア・レポードさん 22
 南相馬市立総合病院にエジンバラ大(英スコットランド)の大学院生クレア・レポードさん(22)=米オレゴン州出身=が留学している。大学院では国際保健医療を学んでいる。今月11日から約3カ月間滞在し、東京電力福島第一原発事故後の市民の健康状態などを研究する。

■今月から3カ月間
 平成23年3月の原発事故はレポードさんにとっても大きな衝撃だった。「英国にも原発がある。人ごととは思えなかった」という。今年2月、同病院医師の坪倉正治さん(33)がエジンバラ大で行った講演を聴き、福島に行きたいという思いは一層募った。坪倉さんを通じ、南相馬への留学を実現させた。
 来日してから約2週間。自身の目で「福島の現実」を見た。いまだ大勢が避難生活を送る仮設住宅、時が止まったかのような原発事故避難区域...。ニュースだけでは知ることができない、厳しい現実を肌で感じた。しかし、それ以上に心に残ったのが逆境に負けず頑張る人々の姿や笑顔だった。「自分が生きていることを実感した」
 多くのつながりもできた。春から同病院で研修医として勤務する山本佳奈さん(26)=滋賀県出身=もその1人だ。山本さんは「同年代の女性として良き友人だし、海外から研究に来る姿勢が刺激になる」と話す。留学の橋渡しをした坪倉さんは「地域に必要なことを一緒に取り組める重要なパートナー」と歓迎する。
 海外ではいまだ福島全体が危険な地域だと思っている人も多いという。レポードさんは、正しい知識や現状を伝えることが自身の役割の1つと思っている。「福島、英国、米国の懸け橋になりたい」と瞳を輝かせた。

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