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森林の空間線量減 セシウム自然減衰と同様

 県は28日、東京電力福島第一原発事故後から調査している県内の森林の空間放射線量を公表した。362の継続調査地点で比較すると、平成26年度の平均空間線量は毎時0.39マイクロシーベルトで、23年度の0.91マイクロシーベルトより57%減少した。放射性セシウムの自然減衰率とほぼ同様に空間線量も低下していることがあらためて裏付けられた。
 県が福島市で開いた森林事業者向けの説明会で示した。避難指示解除準備区域内の134地点の平均値は毎時1.07マイクロシーベルトだった。
 県は原発事故後、線量が高い帰還困難区域や居住制限区域などを除いた森林の地上1メートルで空間放射線量を継続調査している。
 
 ■セシウム8割土壌に 降雨時の流出防止課題 年々減少示す
 
 県が28日に公表した森林の放射性物質調査結果で、東京電力福島第一原発事故で森林に降り注いだ放射性セシウムの約8割が、地表から約5センチまでの土の中に分布していることが明らかになった。
 農水省や県林業研究センターなどが調べた。針葉樹は原発事故があった平成23年は葉や枝、樹皮などに約4割が付着し、落ち葉と土壌にそれぞれ約3割が分布していたが、26年には枝葉などから移行した土壌に約8割、落ち葉に2割弱が含まれていた。落葉樹もほぼ同様の傾向だった。葉に付着したセシウムが落葉などに伴い、林床に移動したためという。
 国や県の調査研究で、落ち葉や土壌に含まれるセシウムが野生の山菜やキノコ類などに吸い上げられていることが既に分かっている。降雨時にセシウムを含んだ土壌が渓流などに流出しないようにすることも喫緊の課題となっている。
 県は森林整備と放射性物質対策を一体的に取り組む「ふくしま森林再生事業」を強化する。汚染状況重点調査地域の40市町村のうち、26年度は30市町村が森林約600ヘクタールで間伐や流出防止柵の設置などに取り組んだ。27年度は34市町村が約2700ヘクタールで実施する予定。
 森林の空間放射線量の変化は【図】の通り。26年度(1193地点)の平均空間線量は毎時0・56マイクロシーベルトで、25年度(1006地点)の0・60マイクロシーベルトに比べ0・04マイクロシーベルト低減した。23年度(362地点)の0・91マイクロシーベルト、24年度(925地点)の0・75マイクロシーベルトから年々減少している。
 県は将来の平均空間線量の予測も公表した。原発事故から10年後の平成33年3月には毎時0・29マイクロシーベルト、20年後の43年3月には0・20マイクロシーベルトになると推定している。


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