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いつまでも仲良く 相馬の姉忠子さん 亡き妹へ毎月手紙

■仙台市 川下孝子さん(68)

 「天国のたこちゃんへ。いつも一緒だよ」。相馬市小野の主婦中島忠子さん(74)は東日本大震災の津波で、仙台市宮城野区で暮らしていた妹の川下孝子さん=当時(68)=を亡くした。7人きょうだいで三女の忠子さんは、四女の孝子さんと特に仲が良く、「たこちゃん」「ただこちゃん」と呼び合っていた。「楽しかった思い出を心の中につなぎ留めておきたい」。忠子さんは孝子さん宛ての手紙を書き続けている。
 仙台市生まれの忠子さんは結婚後、相馬市に移り住んだ。孝子さんから、仙台市で七夕まつり、すずめ踊り、青葉祭りなどの行事があるたびに誘われた。JR常磐線で仙台駅に着くと、いつも笑顔で迎えてくれた。震災の約1年前には六女の猪又友子さん(65)らも加わり、食事会を開いた。思い出は尽きない。
 孝子さんの自宅は海から1キロほどにあった。夫の洋一さん=当時(69)=と自宅にいたところ、津波に流されたとみられる。洋一さんは震災4日後、孝子さんは17日後に見つかった。
 忠子さんは震災直後から、毎日の出来事をノートに書くようにした。孝子さんへの思いもつづった。「いい季節になったね」。そのうち、便箋に書くようになった。これまでに書いた手紙は約300通になる。
 毎月11日は仙台市の墓を欠かさず訪れている。1カ月分の手紙を墓前に供え、その間の出来事を話し掛ける。
 「あしたは月命日だね。大好きな栗ようかん持っていくよ。待っててね」。10日の手紙にはこう記した。忠子さんは「震災の犠牲者全員の冥福も祈り、できる限り書き続けたい」と誓っている。

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