東日本大震災

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古里の技ロスできらり 「バウムラボ樹楽里」姉妹店 米粉スイーツで福島PR

店内で客の対応に当たる斎藤さん。心にはいつも古里福島がある

■斎藤さん(福島出身)米にカフェ開店

 古里とつながり、福島を応援したい-。福島市出身で米国在住の斎藤博靖さん(38)は6日、ロサンゼルスにカフェ「Kirari West(キラリ ウエスト)」を開店させた。いわき市出身で「ライスキング」といわれた故国府田敬三郎(こうだ・けいざぶろう)さんの親族が経営する農園からコメを仕入れ、福島の技術を生かしたスイーツを販売し、古里の魅力を発信している。

 ロサンゼルスの海岸沿いにできたカフェに、連日、多くの人が訪れている。米粉を使ったマカロンやケーキ、スコーン、パンが話題となっている。
 斎藤さんは20年前、福島市の福島東高を卒業後に単身渡米。ニューヨークやロサンゼルスの飲食店で店長を務めてきた。転機は4年前。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故で、「フクシマ」の名は米国でも知らない人はいなくなった。米国で必死に仕事に打ち込んできたが、無性に故郷や家族が気になった。
 そのころ、父義博さん(64)が社長を務める丸福織物のバウムクーヘン専門店「バウムラボ樹楽里(きらり)」は苦境にあった。平成22年9月、福島市にオープンし、順調に業績を伸ばしていたときに震災と原発事故が起きた。売り上げは3割ほどにまで激減した。
 斎藤さんは風評にめげずに、福島産のコメにこだわった商品を提供し続ける父と兄陽一さん(39)の姿に心を動かされた。米国で自分にも何かできることがあるはず。「樹楽里」の姉妹店「Kirari West」をオープンさせる決意をした。
 材料は、米国でも有名な故国府田さんの親族が経営する国府田ファームのコメを使おうと考えていた。太平洋戦争の強制収容を乗り越え、大農園を経営するまでになった国府田さんに憧れていた。つてをたどり、国府田ファームのコメを仕入れできるようになった。
 斎藤さんの制服の肩には「Fukushima Japan」の刺しゅうが刻まれている。心には常に福島がある。

ロサンゼルスにオープンしたカフェ「Kirari West」

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