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今を生きる 古里川内に吉報を 田村高OBと国体切符に挑む

優勝を目指し練習に励む遠藤さん(左)と渡辺さん

■中央大1年 遠藤辰実さん(18)

 「避難生活を送る人たちに、前を向く姿を見てほしい」。喜多方市高郷町の県営荻野漕艇(そうてい)場で13日に開幕した県総体ボート競技成年男子ダブルスカルに出場する川内村出身の遠藤辰実さん(18)=中央大1年=は、母校・田村高OBの渡辺勝裕さん(31)=NTT東日本=と共に全国の舞台を目指す。東京電力福島第一原発事故で傷ついた古里の復興を後押ししようと、14日のレースに向け闘志を燃やす。
 遠藤さんは平成23年3月、川内中2年生時に原発事故で川内村を離れ、家族と郡山市に避難した。翌年4月、田村高に入学。勧誘を受け、ボート競技と出合った。ボートで水上に出てみると、風を切り、力強く前に進む魅力に取りつかれた。福島選抜として全国大会に出場するなど、着実に力を付けた。
 パートナーの渡辺さんは田村高、仙台大を卒業後、NTT東日本に入社した。昨年、東京都代表として国体成年男子かじ付きフォアで初優勝した。今年は福島に恩返しをしたい-との思いから、13年ぶりに本県代表のゼッケンを着ける決意をした。
 田村高OBクルーは会場入り後、「古里のために」を合言葉に調整に励む。14日のレースで優勝すれば、国体への切符が手に入る。
 遠藤さんの友人らは県内外に避難し、散り散りになった。いつ元の暮らしに戻れるかは分からない。それでも「福島県代表として全国で活躍し、元気を届ける」と前を見据えている。

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