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体験型観光全国大会 県内初南会津で開催へ 来年10月教育旅行、回復目指す

 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故後に低迷している県内への教育旅行などの回復に向け、体験型観光の全国大会が県内で初めて来年10月末に南会津地方で開かれる見通しとなった。県や地元町村などによる実行委員会が主催する方向だ。全国から集まる観光団体や旅行業者に体験旅行やフォーラムで本県の魅力を紹介し、現状を正しく理解してもらうことで風評払拭(ふっしょく)を目指す。大会後に全国各地を網羅する教育旅行ネットワークを形成し、集客力を強化する。

 全国大会は3日間の日程で調整しており、全国の体験型観光の先進地の自治体や観光団体、旅行業者などから1000人以上が参加する予定。尾瀬国立公園や只見ユネスコエコパークなど全国屈指の豊かな自然を誇る南会津地方の有志が、開催に向けて全国の自治体や旅行業者、各種観光団体などでつくる実施母体「全国ほんもの体験ネットワーク」と協議を進めてきた。
 体験旅行の具体的な中身は検討中だが、自然公園の散策、郷土料理作り、伝統・文化の学習、農家民泊や地域住民との交流など複数のプログラムを設け、多彩な魅力を発信する。温泉や農産物の試食など本県の観光が持つ強みも盛り込む。教育旅行にも組み込まれている行程を観光関係者に体験してもらうことで魅力を全国に伝え、参加者から教育旅行の改善点などに助言を受ける。
 フォーラムでは下郷、檜枝岐、只見、南会津の4町村に、課題ごとの分科会や基調講演会などを設定する考え。災害を受けた地域の観光復興や教育旅行の誘致、風評払拭などをテーマに想定し意見を交わす。参加者や有識者が意見交換の上、提言をまとめて本県の観光振興に生かす。
 全国大会を契機に全国の観光団体などとのつながりの強化も期待できる。岩手、宮城の両県など被災地域をはじめ教育旅行に取り組む自治体や団体とのネットワークを組織し、ネットワーク加盟の地域を結ぶツアーの実施や新たな企画作りに知恵を出し合いながら、本県を訪れる教育旅行への理解の輪を広げていく。

■昨年度教育旅行 宿泊者震災前の半数
 県によると、教育旅行で県内に宿泊した子どもの数は26年度が35万704人。震災直後から回復傾向にあるが、震災前の22年度の67万3912人のほぼ半数にとどまっている。 県は教育旅行の回復に向けて首都圏や近県の学校、教育委員会などへの訪問活動、保護者や教育旅行関係者らを対象にモニターツアーなどを繰り広げている。
 県内で全国規模の大会やイベントが開催される場合は補助金や情報発信などで支援している。大会開催が正式に決まり次第、教育旅行回復の大きな契機として地元への支援態勢づくりを進める。

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