東日本大震災

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「おうち」で救いたい 関西からUターン 佐藤志以樹さん(54) 在宅医療に特化、福島で開業

「病院に行けない人を救いたい」と語る佐藤さん

 福島市出身の医師佐藤志以樹(しいき)さん(54)は県内で珍しい在宅医療に特化した診療所を古里で始めた。関西の病院に勤めていたが、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故を機に県民の一助になりたいとUターンを決心した。自分で病院に行けない患者らの痛みや苦しみを総合的に和らげる医療に情熱を注いでいる。

 佐藤さんは福島高、県立医大卒。兵庫県立こども病院や大阪府の高槻病院で小児外科部長を務め、難しい手術を数多くこなしてきた。震災が起き、福島に目が向く。在宅医療のシステムが整っておらず、痛く、苦しい状態で病院に行けない人を救いたいと思うようになり、研修を積み市内天神町に開業した。
 普段は携帯電話を持ち、福島市を中心に国見町や二本松市までの予約先に単身で車を走らせる。診療科目は内科、外科、小児外科だが、がんなどで苦しむ人の精神面まで緩和しようと内科を中心に精力的に動く。
 診療所名は「しいの木おうちクリニック」。植物が好きで、自分の名前とも重なった。在宅という硬い表現を「おうち」とした。
 「これまでの病院に行く、行かないという選択肢に自宅で診療を受ける項目を加えたかった。家を出られない患者を何とかしたい」と意欲を見せる。
 診療時間は午前9時から午後5時で、原則的に土、日曜日、祝日は休診、緊急時は24時間対応する。予約や問い合わせはクリニック 電話070(5058)8823へ。

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