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浪江町が撤去検討 防犯用ゲート、バリケード

車両の立ち入りを制限するため設けられたゲート=浪江町権現堂の114号国道沿い

 東京電力福島第一原発事故により全町避難が続く浪江町は、防犯のため町内の国道沿いに設けたゲートと、住宅前に置いたバリケードを撤去する方向で検討に入った。通行できる道路が限られるため6号国道などで朝夕、渋滞が発生している。一方、一時帰宅した際、車で自宅に入れない住民からは改善を求める声が上がっていた。町は防犯見守り隊の活動を強化するなどして安全・安心の確保に努める。
 ゲートは6号国道をはじめ、常磐自動車道浪江インターチェンジ(IC)-6号国道間の114号国道沿いに置かれ、通行証を受けた以外の車両が脇道に入れないよう制限している。バリケードは原則、固定式で常磐道浪江IC-6号国道間の民家や商店前に設けられた。
 ゲート、バリケードの設置は日中、立ち入り可能な避難指示解除準備、居住制限両区域への不審車両の進入を防ぐためで、同様の対策を講じているのは全域が避難区域となった町村で浪江だけだ。
 「町内の安全を守るための対策だと十分理解しているが、不自由な思いをしている住民は多い」。権現堂地区区長会長を務める佐藤秀三さん(70)はゲートの存在に顔をしかめる。
 朝夕、除染作業など復旧関連の車両が6号、114号両国道に集中し慢性的に渋滞が発生している。町内の県道、町道を通行できないためだ。一時帰宅の車両も巻き込まれてしまうという。同区長会は今月、ゲートとバリケードの撤去を町に要請した。
 ある行政区長(72)は一時帰宅した際、気がめいってしまうと嘆く。心を弾ませわが家に戻る。しかし、バリケードが置かれているため駐車場に入れない。路上駐車を強いられている。周辺の住民から「町が防犯に気を使ってくれるのはありがたいが、何とかならないかという声が上がっている」と明かす。
 町は平成29年3月の帰還開始を目指しており今後、生活再建や事業再開に向けて一時帰宅する人が増えるとみられる。町帰町準備室は「住民の声を踏まえれば、ゲートやバリケードの役割をあらためて考える時期に来ている。撤去に向け検討を進めたい」としている。

■見守り活動強化
 ゲートとバリケードを道路沿いから撤去した場合、町は現在、町民約50人を委嘱している防犯見守り隊の人員を増やし、町内パトロールを強化する方針。
 設置継続を望む地域については、住民と協議し柔軟に対応する考えだ。

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