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住民集う千本桜に 小高川沿いなど10・9キロ

第1回の植樹の場所で千本桜への期待を語る佐藤さん

 平成28年4月の避難指示解除を目指す南相馬市小高区で、復興や帰還のシンボルを目指し、千本桜を植える活動が始まる。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故で被災した住民の心を励まし、観光客を呼ぶ名所にも育てたいと地元有志が取り組む。29年2月までに小高川沿いを中心とする10・9キロに1090本を植える計画だ。12月6日に第1回の植樹を行う。
 小高区の釣り仲間らでつくるチームSFC(スポーツ・フィッシング・クラブ)=佐藤宏光会長(61)=が準備を進めている。震災前から自然への恩返しとして年2回、山や海でごみ収集のボランティア活動を続けてきた。原発事故で避難を余儀なくされ、釣りもできなくなったが、避難解除が迫る中、住民の手で魅力あるマチを築こうと植樹を思い立った。
 市街地を流れる小高川の堤防には昭和初期、約1・8キロに約300本のソメイヨシノが植えられ、震災前まで花見の名所として住民に親しまれてきた。今回はこの場所を中心に上流や下流、さらに幹線道路沿いにも植え、1000本を超える桜で彩る。
 総事業費は2年間で約380万円を見込む。市の帰還者生活再建支援事業の補助金を受けるが、不足分は会員15人が企業や知人に寄付を呼び掛けている。「協力してくれる人が多く、期待を感じた」と佐藤さんは言う。
 観賞期間を長くするため、ソメイヨシノのほかに、早咲きのカワヅザクラや塩害に強いオオシマザクラも植える。29年2月までに4回に分けて植樹する。1回目となる12月6日は、小高区大井地区の県道北泉小高線沿いの約2・5キロに250本を根付かせる。現地では10月から会員が荒れ放題だった道路ののり面の草を刈ってきた。
 同市鹿島区の海岸に残った「かしまの一本松」は被災住民の心の支えと同時に、名所の一つになった。佐藤さんは富岡町の夜の森地区のように、人が集まる桜の名所になってほしいと願う。「私が住む大井地区も多くの家族が離れ離れとなり、当面は帰還する世帯も少ないだろう。それでも次の世代にバトンタッチできる自慢を残したい」と話している。

■植樹の参加者募集

 チームSFCは12月6日午前10時から行う植樹の一般参加者を募集している。全員にオリジナル缶バッジをプレゼントする。特製伊勢エビ汁を振る舞う。1口3000円の協賛金も募っている。口座はゆうちょ銀行小高支店「チームSFC 普通預金16595691 記号18240」。他金融機関からの利用は「店名八二八 店番828 口座番号1659569」。問い合わせは佐藤会長 電話090(2797)0847へ。

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