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汚染水漏れ即座に感知 JAEA 新監視システム開発

 日本原子力研究開発機構(JAEA)は東京電力福島第一原発構内の排水路と地上タンクからの汚染雨水、汚染水流出を即座に感知する新システムを開発した。一定濃度以上の放射性物質を含む水が流れ出た際、迅速に被害を食い止めることが可能となる。漁業者らが汚染水対策の徹底を求める中、東電は平成28年度の早い時期に導入する予定だ。

■迅速な対策可能に
 JAEAが開発したのは放射線を感知するプラスチックの光ファイバー「プラスチック・シンチレーション・ファイバー(PSF)」を用いたシステム。直径1ミリのPSFを19本束ねた管を排水路や地上タンクに取り付ける。放射性物質を含む汚染雨水が流れた場合、瞬時に廃炉作業を統括する管理室に通知される。作業員が現場に駆け付け、流出量が増えるのを防ぐ。
 JAEAと東電は1~4号機建屋近くを通り、汚染雨水の流出が相次いでいるK排水路に早ければ来春、導入する方向で協議を進めている。豪雨などの際、汚染水の漏えいが後を絶たない地上タンクにも取り付ける方針だ。
 現在、排水路に流れている雨水に放射性物質が含まれているかどうかを確認するためにはサンプリング調査を行う必要があり、結果判明までには1日程度かかる。K排水路では今年度、法令基準を超える放射性物質を含んだ汚染雨水が海に流れ出るケースが9回発生した。
 平成25年8月に地上タンクから高濃度汚染水が漏れ出た際には作業員が気付かず、長期間にわたって計300トンが流出した。その後、1000基以上ある地上タンクを1日4回、パトロールしているが、夜間は発見できにくい傾向にあるという。
 県漁連は8月、建屋周辺の井戸から地下水をくみ上げるサブドレン計画を受け入れる際、東電に対し海洋への汚染水流出を防ぐよう要望している。一方、県と双葉郡内の自治体は汚染水問題が住民の帰還意欲を低下させるとして万全の対策を講じるよう求めてきた。
 JAEAの担当者は「新システムの管を複数の場所に張り巡らせば、漏えいの早期発見につながる」と説明している。

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