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記者が歩く福島の今 県民の不安解消へ分析始動 県環境創造センター

本館の心臓部ともいえる核種分析室。ゲルマニウム半導体検出装置が並ぶ

 東京電力福島第一原発事故に伴う放射線対策を担う三春町の県環境創造センターは10月の本館開所から2カ月が過ぎ、県内の大気や河川、土壌などの環境汚染に関する分析業務が動きだした。平成28年度中の全面稼働に向け、敷地内では研究棟と交流棟の建設が急ピッチで進む。
 鉄筋コンクリート2階建ての本館には職員約60人が勤務する。一階には放射線研究関連の検査室や処理室、分析室が入る。中でも原発事故で発生し、県内に拡散した放射性物質の濃度を測定する核種分析室は心臓部。ゲルマニウム半導体検出装置などの分析機器が運び込まれ、今年度中の稼働を目指している。
 2階には大気や河川、土壌などの汚染状況を調べる研究室を配置した。職員が県内各地に出向いて採取したサンプルを顕微鏡などで分析している。集めたデータは広く公表し、県の環境政策に役立てる。
 研究棟には日本原子力研究開発機構(JAEA)や国立環境研究所(NIES)の研究員が勤務する予定で、職員とともに放射線測定や除染・廃棄物処理の技術開発、環境動態の調査に取り組む。交流棟では展示・体験を通じて県民の放射線に対する不安や疑問に答える。壁に大きく映し出す放射線測定マップや、未来の県内の姿を紹介する球体スクリーンが目玉になるという。
 角山茂章所長(72)は「住みやすい環境を取り戻すことがわれわれの使命。県、JAEA、NIESの3機関が連携すれば、復興を前進させる大きな成果が生まれるだろう」と話している。(本社社会部・大沼 伸太朗)

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