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町に「恩返し」 双葉町題材の絵完成急ぐ 山形市在住の鴻崎正武さん

絵の制作に励む鴻崎さん。作品は6割ほど完成した

 福島市出身で山形市在住の画家鴻崎(こうざき)正武さん(43)は来年2月、父親の実家があり、幼いころから何度も訪れた双葉町を題材にした絵を町に贈る。「町民の心のよりどころになれば」と作品の完成を急いでいる。
 鴻崎さんの父親の実家は東京電力福島第一原発事故が発生するまで酒屋を営んでいた。思い出は多い。店番で地域の人と触れ合ったことや双葉ダルマ市に出掛けたことなどが忘れられない。「間もなく震災から丸5年の節目。私や町民の思いが詰まった町の姿を再現したい」と制作に取り掛かった。
 絵は鴻崎さんが手掛ける「TOUGEN」シリーズの一つで、心の理想郷「桃源郷」の意味を込めた。大きさは100号(縦130センチ、横162センチ)。国指定史跡「清戸迫横穴」にある装飾横穴朱色壁画、安産祈願で有名な十一面観音坐像、1200年以上の樹齢を誇る「前田の大杉」、海水浴場としてにぎわった郡山海岸など町の名所・旧跡などを岩絵の具で描いている。
 山形市の東北芸術工科大で講師を務めながら創作に励む。六割まで完成した。鴻崎さんは「町の自然や文化、温かい町民に触れた経験が画家としての成長につながった。絵画の寄贈は町への恩返し」と話している。
 町は、いわき市東田町にある町役場いわき事務所に飾る予定で、伊沢史朗町長は「町民の励みになる。非常にありがたい」と歓迎している。

カテゴリー:福島第一原発事故

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