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県内移住対策を強化 拠点整備に補助、就農支援

 県は平成28年度、県外からの移住促進対策を強化する。廃校や空き家を活用した移住者向け交流拠点整備に補助制度を新設するほか、新規就農者への情報提供、地域が求める人材とのマッチングなどを市町村と連携して展開する。移住を円滑に進めるためには、仕事と住居の一体的な確保、効果的な情報発信などが課題となるとみられる。
 廃校などを活用した交流拠点整備の補助制度では、市町村が廃校や古民家などを短期滞在や貸事務所などの用途のために改修する費用を支援する。国から交付される地方創生交付金を活用。補助率は事業費の4分の3、補助上限は2500万円程度で調整している。
 年間3~5カ所(市町村)で拠点整備を進め、31年度までには計20カ所程度まで広げる。当面は中山間地の多い県中・県南、会津地方などを中心に取り組む方針だ。
 移住者を増やすには、県内の基幹産業である農業従事者を増やす必要もあると分析。移住する新規就農者の支援策を用意する。県内7方部の農林事務所を核に市町村の農林地、兼業先、住居などの情報を集約。移住者とのマッチング体制を整える。県農業総合センター農業短期大学校を活用し、移住先に慣れるまでの中長期的な研修を確保する。
 過疎・中山間地域を抱える市町村で求められる人材を把握し、仕事を持った移住者の受け入れも進める。
 県内居住人口は少子高齢化と東日本大震災、東京電力福島第一原発事故の影響で減少し、27年の国勢調査(速報値)では191万3606人と戦後最少を記録した。県は県内の出生率向上策を進める一方で、県外から移住者を呼び込み、人口増につなげたい考えだ。

■県外からの移住世帯 震災後は回復傾向
 県が市町村を通じて調べた県外から県内への移住世帯数の推移は【グラフ】の通り。東日本大震災発生直後の平成23年度に落ち込んだが、徐々に回復傾向にあり、県は「東京電力福島第一原発事故に伴う風評などが落ち着いてきたため」とみている。県が委嘱する「地域おこし協力隊」の隊員が中山間地域などに赴き、地域の魅力に引かれて定住するケースも見られる。
 県は、移住者をさらに増やすには、働く場と住居の安定的な確保が課題になるとみて、市町村と連携して支援策を展開する。例えば、農業法人や民間企業の就職先と合わせ、空き家を改修して住まいを確保する。改修費などを県が支援する。こうした情報を県ホームページや都内のNPO法人「ふるさと回帰支援センター」などを通じて発信する。

カテゴリー:福島第一原発事故

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