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(17)移住増やす契機に

ジョセササイズの基本動作などをまとめた冊子

■西会津町 日本ジョセササイズ協会(下)

 「いい運動になる」「面白いね」
 西会津町の雪深い山間部で昨年2月、若者が夢中でスコップを動かしていた。除雪ボランティアとして町内を訪れた東京都の駒沢女子大生13人だ。雪かきを運動として楽しむ取り組みを進める同町の日本ジョセササイズ協会が受け入れた。参加者は協会のメンバーから指導を受け、一人暮らしの高齢者宅でジョセササイズを初めて体験した。
 「地域おこし協力隊員になって西会津に住んでみたい」という声も聞かれたという。

 会津耶麻町村会の人事交流事業によって、磐梯町から西会津町に出向した鈴木孝之(37)が協会を設立し、会長を務めている。町内の会社員、農業従事者、公務員ら20代から40代までの20人がメンバーだ。
 1年ほど前、ホームページ(HP)を設け、ジョセササイズの基本動作を掲載した。開設から1カ月でアクセス数は約千件に上った。交流サイト「フェイスブック」でも体の動きを紹介しているが、「(実践して)楽しかった」「きょうも挑戦しました」など書き込みが増えてきた。
 現在、ジョセササイズの動きを解説した冊子の編集を進めている。
 地道な取り組みが実を結び、協会の活動は全国に広がりつつある。「西会津で進めている取り組みについて教えてほしい」。世界遺産の合掌造り集落が軒を連ねる岐阜県白川村。現地の地域おこし協力隊員が出前講座を開いてほしいと協会に要請してきた。3月に鈴木らが出向き、住民や観光客らに指導する予定だ。

 西会津町の昨年12月の人口は約6500人で、5年前に比べて800人減少した。町は人口の増加につなげようと、平成25年度から首都圏在住者らを対象とした移住促進ツアーを実施している。年3回、農産物収穫、農家宿泊などを通じ地域の魅力を肌で感じてもらっている。だが、今のところ移り住んだ人はいない。
 このままでは過疎がさらに進み、町民の生活にさまざまな影響が出る恐れがある。協会の最終目標は町外からの移住者を増やすことだ。ジョセササイズを通じて来町者を増やし、交流事業を続けて人を呼び込めないか。メンバーはアイデアを練る。副会長を務める矢部佳宏(37)=西会津国際芸術村職員=は「自分たちの活動が人を呼び込むきっかけづくりになると信じている」と目を輝かせた。(文中敬称略)

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