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第一原発凍土遮水壁、完成時期は不透明 東電、凍結手順を見直し

 東京電力は、福島第一原発の汚染水対策「凍土遮水壁」の凍結手順を見直し、建屋の海側から段階的に凍らせる方針を決めた。3月中にも凍結を開始したい考えで、新たな工程では完成までに約8カ月かかる見込みだが、計画通りに進むかは不透明だ。
 凍土壁は1~4号機の建屋周囲約1.5キロの土壌を凍らせ、建屋地下で汚染水増加の主な原因となっている地下水の流れ込みを抑える仕組み。完成すれば、現在1日150~200トンとされる地下水流入を50トン程度に減らせる見通し。
 しかし原子力規制委員会はこれまで、山側の土壌凍結により建屋周辺の地下水位が低下すると、建屋地下にたまっている汚染水の水位の方が高くなり、逆に汚染水が建屋から土壌に漏れ出す恐れがあると指摘、凍結開始のめどが立たない状態が続いていた。
 東電は15日、地下水位低下の懸念が少ない建屋海側の土壌から段階的に凍らせる方針に変更すると規制委に報告。規制委も「(汚染水と地下水の)水位逆転のリスクはおおむね解消された」と理解を示した。
 新たな工程では、凍結開始から3カ月で海側の土壌全体(約690メートル)と、山側(約860メートル)の大半を凍らせる。地下水の流れを一気に遮断しないよう、この時点で山側の7カ所(計約45メートル)は凍結させずに残しておき、建屋内の水位と地下水位を監視しながら、7カ所を徐々に凍結させていくという。
 ただ、この7カ所には、周囲でせき止められた地下水が集中的に流れ込むとみられ、想定よりも地下水の流れが速くなって凍結が困難になる可能性もある。その場合、東電は周囲の地盤改良で地下水の流れを抑えるとしているが、具体的な方法はまだ決まっていない。

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