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「霞が関」の都合(12) 復興庁の将来 問われる政治の力

衆院予算委で答弁する安倍(右)。復興庁の機能発揮へ不断の見直しを誓う=19日

 「中間貯蔵施設や東京電力福島第一原発の廃炉を担う『福島復興庁』の創設を目指したい」。昨年10月、東京都内で行われた県町村会役員と県関係国会議員の意見交換で議員の一人が構想を打ち上げた。
 廃炉は30~40年かかるとされ、県内の復興は終点が見えない。一方、復興庁は法律で東日本大震災から10年後の平成32年度末までの廃止が定められた。折り返しとなる5年を前に、後継組織の在り方を見据えた議論が動きだしている。
 自民党東日本大震災復興加速化本部は今年1月、国会内で復興庁から28年度以降の復興基本方針の骨子原案を提示された。立ち会った議員が33年度以降の政府の役割が曖昧だと指摘し、骨子案には「福島の復興に国が前面に立つ」の文言が盛り込まれた。復興庁は3年後をめどに後継組織の枠組みを決める考えだ。

 被災市町村からは復興庁の県内移転を求める声も上がる。
 今月19日の衆院予算委員会で地方創生担当相の石破茂は復興庁の地方移転に触れ、地元から提案があれば検討する余地があるとの見解を述べた。
 ただ、同じ政府内でも、復興庁幹部は地方移転に難色を示す。「東京から離れて国会対応や省庁との総合調整の役割を果たすのは難しい。直ちに地方移転は考えられない」と強調する。一方、避難区域を抱える町の担当者は「県内にあるべき。国の役人は被災地に住まないと、現地の苦悩を理解できない」と指摘する。

 震災と原発事故から丸5年を迎えるが、復興への歩みは道半ばだ。復興庁はワンストップ機能の不全や短期異動による弊害などの課題をいかに克服し、被災者に寄り添うのか。
 「復興庁本来の機能が十分に発揮されているかを見ながら不断の見直しをしていきたい」。19日の衆院予算委員会で首相の安倍晋三は決意を示した。政治の力が問われている。(敬称略)=「『霞が関』の都合」は終わります。

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