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32年度までに7割搬入 住宅、学校、幹線道を優先 中間貯蔵本格輸送

 東京電力福島第一原発事故に伴う中間貯蔵施設整備で環境省は平成32年度までに住宅や学校、幹線道路沿いの仮置き場などで保管されている除染廃棄物1000万立方メートルのうち最大で680万立方メートルを優先的に施設に搬入する方針を固めた。また、28年度に開始する除染廃棄物の本格輸送で施設の保管場に運び込む15万立方メートルの市町村別内訳も25日に公表した。

 環境省は住宅や学校などで保管している除染廃棄物を約180万立方メートル、高速道路沿道から500メートル以内と国道や県道沿いから100メートル以内で約300万~500万立方メートルが現在も保管されていると推計している。住宅や学校など住民や児童・生徒に身近な場所から優先して搬出を開始し、中間貯蔵施設の用地取得を並行させながら搬入容量を拡充する。その上で幹線道路沿いの除染廃棄物を運び入れる考え。対象とする仮置き場などは市町村と協議しながら決める方針。
 環境省は32年度が復興・創生期間の最終年度に当たるため搬入計画案を試算したとみられる。現在、用地取得の見通しと輸送量の見込みを算定中で27日にも県側に示す見通しだ。ただ、2月末時点で施設予定地の地権者2365人のうち、契約に至ったのは69人にとどまっており、現時点で計画通りに進むか先行きは不透明だ。

■6町村搬出完了 37市町村で本格輸送

 環境省は市町村別の内訳を25日に郡山市で開いた県や関係市町村との連絡調整会議で明らかにした。27年度に実施したパイロット(試験)輸送の対象43市町村のうち6町村は搬出が完了したため、残り37市町村で本格輸送が行われる。搬出する除染廃棄物の目標量と、各市町村の仮置き場(現場保管を含む)にある除染廃棄物の総量などは【表】の通り。
 このうち中間貯蔵施設が立地する大熊町は1万3500立方メートル、双葉町は1万2000立方メートルを施設の保管場に搬出する。さらに輸送車両の通行が集中する浪江、富岡両町にも配慮し、仮置き場からの運び出しを優先させる。浪江町は8000立方メートル、富岡町は8500立方メートルの予定で、4町で28年度の搬出目標としている15万立方メートルの3割に相当する約4万2000立方メートルを運び出す方針。会津坂下、湯川、会津美里の3町村は除染廃棄物の量が比較的少なく、目標量が実際の保管量を下回ったため、搬出率が100%超となっている。
 同省担当者は本格輸送の明確な開始時期や、どの市町村から着手するかは「調整中」として明言を避ける一方「夏までには開始したい」との意向を示した。

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