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帰還世帯7割に増 都路、避難指示解除2年

農産物直売所が設けられている「Domo古道店」

 東京電力福島第一原発事故に伴い、田村市都路町東部に出されていた避難指示が解除されて1日で丸2年を迎える。市の調査では、旧避難指示解除準備区域(113世帯333人)に帰還した世帯の割合は世帯数で約7割、住民数で約6割に上る。地元商工会や農業関係者らを主体とした地域再生の動きが徐々に見え始めている。

■帰還支援

 都路町は福島第一原発から半径20キロ圏内の東部地域が警戒区域に設定され、避難指示解除準備区域を経て、平成26年4月1日に解除された。昨年2月末までに戻ったのは58世帯146人。今年2月末には78世帯203人が帰還し、この1年間で20世帯57人増えた。市は自力で自宅を修繕するのが難しい単身高齢者ら向けの公的賃貸住宅12戸を都路町中心部に建設中で、帰還希望者への支援を進めている。

■若者対策

 子育て世代をはじめとした若者の帰還促進を図ろうと、都路町商工会を中心とした都路6次化実行委員会は今月24日、洋菓子店「みやこじスイーツゆい」を都路町岩井沢に開店した。子育て世代の女性の働く場をつくり、家族での帰還を狙う。同商工会の渡辺辰夫会長(63)は「子どものいない地域は復興できない。若いお母さんに地元に戻ってもらい、子どもを育ててほしい」と期待を寄せる。

■直売に期待

 都路町の住民の多くは農業に従事していた。市によると、米価の下落などが要因となり、旧避難指示解除準備区域で平成27年度までに稲の作付けを再開したのは4割に満たない。
 地元の農家有志は休業農家の営農意欲を高めようと、昨年11月から仮設商業施設「Domo(ど~も)古道店」で農産物直売所の社会実験を始めた。金、土曜日の週2回、地元の新鮮な農産物が並ぶ。今年2月には直売所運営委員会を立ち上げ、さらなる規模拡大を模索している。
 都路地域行政区長連合会長で農業を営む吉田修一さん(60)は「直売所の利用者を増やし、農作物の風評払拭(ふっしょく)や地域の交流の場にしたい」と未来を描いている。

カテゴリー:福島第一原発事故

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