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双葉郡に救急医療班配置 県と福医大今月末にも 常磐道事故受け急ぐ

 県と福島医大は東京電力福島第一原発事故に伴い2次救急医療機関のない双葉郡に早ければ今月末にも救急医療チームを配置する。常磐自動車道で4日に起きた交通死亡事故を受け体制整備を急ぐ。当面は日中のみの対応だが、スタッフを確保次第、24時間体制とする。政府は川内、葛尾両村の避難区域を6月中に解除する方針で、住民帰還を見据えた医療体制構築にもつなげる。

 楢葉町の富岡消防署楢葉分署の敷地に医師や看護師ら医療チームの詰め所を設ける。重大事故時に救急車で救急隊員と臨場し救命処置に当たる。大規模な事故や災害が発生した場合は傷病者の搬送順位を決めるトリアージで救命率向上につなげる。緊急対応時以外は高齢者を対象とした在宅医療などに当たることも視野に入れている。
 4日夜に大熊町の常磐道で発生した交通死亡事故では、40人近い負傷者が出た。双葉郡内に2次救急医療機関がないため、いわき市や郡山市、南相馬市などの病院に搬送した。受け入れ先の確保にも時間を要し、全員の搬送が完了したのは発生から約4時間後だった。このため、医師による現場処置などの必要性を指摘する声が強まっていた。
 医療チームを24時間体制に移行するには、救急専門の医師が少なくとも8人程度は必要となる。福島医大が中心となって人材確保を進めている。
 政府は平成29年3月までに居住制限、避難指示解除準備の両区域を解除する方針を示しており、県は2月、楢葉町に県立大野病院付属ふたば復興診療所(愛称・ふたばリカーレ)を開設した。ただ、検査や手術が必要な重症者らには対応しておらず、2次救急医療体制の整備が喫緊の課題となっている。
 双葉郡内の2次救急医療を巡っては東日本大震災と原発事故前は浪江町の西、双葉町の双葉厚生、大熊町の県立大野、富岡町の今村の4病院が対応していたが、いずれも原発事故で休止している。

※2次救急
 入院や手術を必要とする患者に対応する救急医療。3次救急は2次救急では対応しきれない重篤な患者への高度な医療を指す。1次救急は風邪による高熱や家庭では処置できない切り傷など入院や手術の必要がない範囲。

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