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森林線量65%減 昨年度県内23年度比 継続調査地点

 県は16日、東京電力福島第一原発事故後に調査している県内の森林(民有林)の空間放射線量を公表した。362の継続調査地点で比較すると、平成27年度の平均空間線量は毎時0・32マイクロシーベルトで、事故直後の23年度の0・91マイクロシーベルトから約65%減少した。県は放射性セシウムの自然減衰に伴い、今後も線量の低下が続くとみている。
 森林の空間放射線量の変化は【図】の通り。27年度(28年3月1日現在)は1230地点で調査し、平均値は毎時0・46マイクロシーベルトだった。避難指示解除準備区域内137地点の平均値は毎時0・89マイクロシーベルト。国は除染の長期目標を「年間追加被ばく線量1ミリシーベルト(毎時0・23マイクロシーベルト相当)以下」としたが、会津地方と南会津地方は全域で毎時0・23マイクロシーベルト未満だった。
 継続調査地点で比較すると27年度の平均値は毎時0・32マイクロシーベルトで、23年8月の調査開始時点に比べ64・8%低減した。24年度は毎時0・62マイクロシーベルト、25年度は毎時0・44マイクロシーベルト、26年度は毎時0・39マイクロシーベルトと年々減少している。
 県によると、セシウムの自然減衰率とほぼ一致しており、原発事故から10年後の33年3月には毎時0・28マイクロシーベルト、20年後の43年3月には0・20マイクロシーベルトになると推定している。県森林計画課は「今後も森林の放射線量を把握し、林業の生産活動の目安としたい」としている。
 調査は森林内で標準木を選定し、地上1メートルの高さで周辺の空間放射線量を計測した。福島第一原発から80キロ圏外は10キロ四方、圏内は4キロ四方、数値が比較的高い所は1キロ四方で線量分布を地図上に表示した。

■深さ5センチまでの土壌に9割分布 放射性セシウム
 林野庁と県は16日、県内の森林内にある放射性セシウムの約9割が地表から深さ約5センチまでの落葉層や土壌に分布していると発表した。
 平成27年度に5カ所を抽出して調査した。前年度は約8割が落葉層や土壌にあるとする結果が出ており、葉や枝に付着したセシウムの約1割が落葉などに伴い、1年で林床に移動した計算になるという。
 県は土壌の流出を防ぐため、山肌の植生の成長を促す狙いで間伐を行い、土壌流出防止柵を設置する森林再生事業を37市町村で展開する。

カテゴリー:福島第一原発事故

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